チビが5歳になるまで添い寝をしていたのですが、

お布団にいつも本を3冊もっていき、30分ほど読むのが習慣でした。


しかし、お布団で本を読むのって結構疲れます。


文庫本くらいならともかく、絵本や幼児雑誌は重い。


そこでふと思いつき、お話をしてあげることにしました。

昔話やおとぎ話です。


やったことありますか?


意外と難しいです。


大体の筋は覚えているつもりでも、ちゃんと「お話」にするとなると

しゃべりながら次の展開を考え、辻褄が合うようにしなければなりません。


詰まってしまうと「どしたのぉ?」とチビが不満げに先を促すので、

とりあえず取り繕って、なんとか「めでたしめでたし」を目指します。



浦島太郎、下切り・・・いや舌切り雀、シンデレラに人魚姫など、

暗い部屋で内心唸りながらも頑張って話しました。


チビの一番のお気に入りは「桃太郎」でした。

リクエストと言うと必ず「桃太郎!」。


しかし、あんまり続くとこっちが飽きます。


ということで、ちょっとパロディを試みました。


「昔むかし、あるところにお爺さんとお婆さんが住んでいました。

 お爺さんは山へ芝刈りに、お婆さんは川へ洗濯に行きました。


 お婆さんが洗濯をしていると、おぉ~きな桃が、

 どんぶらこ~、どんぶらこ~と流れてきました。


 ところがその桃はあんまり大きくて、とっても重くて、

 お婆さんの力では持ち上がりませんでした。


 おぉ~きな桃は、そのままどんぶらこ、どんぶらこと流れて行ってしまいましたとさ。


 おしまい♪」


「ダメーーー!!!」


チビが怒りました。


「だって大きいんだよ?」


「・・・・・・大きくないの、小さいの」


「わかった」


仕切りなおし。


「・・・・・お婆さんが川で洗濯をしてくると、小さな桃が

 ドンブラコ、ドンブラコと流れてきました。


 お婆さんは一所懸命洗濯をしていたので、その小さな桃に気付きませんでした。


 桃はそのまま流れていってしまいましたとさ。


 おしまい♪」


チビ激怒。


「ちがーう!!!」


「だって小さいんだよ?」


「・・・・・ちゅうくらいにして!」


「わかった」


も一度仕切り直しました。


頑張ったのですが、中くらいの桃をどうしていいのかわからなかったし、

これから寝るチビをこれ以上怒らせても得はないので

諦めていつもの話にしました。


子供ってほんと、保守的です。


ちょっとくらい面白がってくれてもいいと思うのですが、

一度「それでヨシ」となると、違うバージョンは許してくれません。


これってどうしてなのか、今でも謎です。




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