“夜明けのピーチ姫”こと
井上由美子さんの23枚目のシングルです。
この数日、
「走れ!歌謡曲」で
パーソナリティを務めた方の
楽曲の紹介が増えていますね。
(まっ、いっか!)
立春を過ぎたというのに、
空気はまだどこか冷たいですよね。
昨日は、東京でも雪が降ったしね。
カレンダーの上では、
春は始まっているけれど、
心や街は、
まだ冬の余韻を抱えたままです。
本当ならば、
そんな季節に降るのが
“さくら雨”なのかもしれないですね。
♪さくら雨♪は、
満開の喜びではなく、
散り始めの桜が
静かに心に触れてくる歌です。
黄昏の時の街角に舞う桜の花びらは、
過ぎ去った青春や、
戻らない時間そのもののように
感じられます。
♫悪くないのさ 二人とも♫
この一節が、胸に残りますよね。
誰かが悪かったわけじゃない。
ただ、
季節が移ろうのと同じように
人の心も
少しずつ違う場所へ
歩き出しただけなんですよね。
それでも、
確かにそこには、
幸せだった“春”があったんです。
鎌倉行きの電車、あの海、あの夏。
思い出は色鮮やかなままなのに、
もう帰れない。
立春を過ぎても寒さが残る今の季節と、
春だったはずの時間が、
いつの間にか過去になっている切なさが、
重なって聞こえてきます。
春は、
必ずしも明るいだけのものではない。
別れや後悔、
そして
「ごめんね」としか言えない想いを
連れてくることもある。
♪さくら雨♪は、
そんな“大人の春”を、
静かに、優しく
教えてくれる曲だと思います。



















