MAXZEN
マクスゼン
なんで急にこんな話をし出したかと言うと。
最近白物家電が(白物家電に限らないが)すごく値上がりしている中、こちらの国産メーカーが安い洗濯機を作っているからだ。
ボクの会社では3年ほど前からマクスゼンの洗濯機を贔屓にしている。
もっとも、発見して導入をし始めたのはボクなんだがw
ボクの勤めている会社がビルメンテナンス業だと言うことはご存じの方が多いと思う。
ビルメン・ビル管などと言われるジャンルのお仕事だが、名前の通り「ビル全般のメンテナンス」を請け負っている。
デカいところで言えば、高圧電気のキュービクルや自家発電機、水道、電気、ガス、セントラルエアコン。
電気配線や天井裏配管、壁や建具のメンテナンス、風呂、リフォーム。
窓ガラス清掃に下水配管清掃、害虫駆除、床磨き、その他お一般掃除、ビル建物の維持に関する事なら一通りやる。
時折ボクがかり出されているのはこんな業務の補助作業であったり、お掃除の人出が足りなかったり、特別な業務があったり。
そんな中で「洗濯機」は多くのビルに配置されている。
そもそもお掃除を請け負っていると、モップや雑巾を洗濯するし、床磨きやじゅうたんクリーニングの清掃パッドの洗濯もある。
なので、常に数十台の洗濯機が稼働状態だ。
ここでコストを無視して東芝だの日立だのを使っていては割が合わない。
業務用洗濯機は高価か、規模が大きくて置く場所がない。
しかし家庭用洗濯機は耐久性が足りない。
と言うのも、一日に3回ぐらい山盛りの洗濯物を洗うなんてこともザラなのだ。
だから耐久性があって安い家庭用洗濯機を探すことになる。
マクスゼンは面白いコンセプトで洗濯機(その他家電)を作っている。
そのウェブサイトのタイトルはこうだ。
『MAXZEN(マクスゼン) 必要機能に絞った低価ジェネリック家電ブランドです。』
ジェネリック家電。
こちらのサイトではマクスゼンについて詳しく解説しておられる。
一部を抜粋するとこんなことが書かれている。
『マクスゼンの家電がリーズナブルな理由は、ジェネリック家電だからです。ジェネリック家電とは、大手家電メーカーが最新の技術を用いて製品提供しているのに対し、ひと昔前の少し古い技術を転用して製品化している家電です。その為、最先端技術を体験できることはありませんが、それと引き換えに製品価格を大幅に下げることが可能になっています。』
家電にジェネリックと言う概念が持ち込まれたのはそんなに新しい話ではない。
古くはサンヨー電気がナショナル(パナソニック)の家電を下請していたのが有名だが、船井電機や山善など老舗の有名OEMメーカーもある。
ただ、ジェネリック家電と言う言葉自体はドンキが東芝ジェネリックのテレビを売ったり、アイリスオーヤマが台頭してきた頃からだろう。
要は「設計をしない」ので開発コストがかからない。
研究費用が何億と計上される大手新造メーカーは研究開発費用や部品供給先の開拓費用、販売ルートの開拓費用、広告費用などを商品の価格に転嫁せざるを得ない。
ここがマルっとないのがジェネリックで、お薬と同じようにメーカーが「○○製薬の△△薬と同じです」と言うだけで、材料の供給先はほぼ決まっているし、薬剤師さんが「なるほど」と仕入れてくれるわけだ。
特に洗濯機やテレビなど、そもそも用途が限られている家電ジャンルのものは「7kgの洗濯機です」とか「35型のテレビです」と言うだけで「安いならいいじゃん」と言う購買層が買ってくれる。
洗濯機と言うジャンルに限って言えば、「安い」と言えばハイアールやアクアなどの中国家電を思い浮かべる。
最近になってアイリスオーヤマも出回り始めたが、中国産だ。
同じくツインバードも会社は日本にあるが生産国は中国だ。
そんな中、マクスゼンは定かではないものの、海外部品、国内アッセンブリーと言う商品が少なからずあるようで、「準国産」と言えなくはないようだ。(残念ながら洗濯機は中国生産日本検品。)
事実、ボクが会社で発注して使ってみた感じでは、ハイアール・アクア・アイリス・ハイセンスは耐久力に難あり。
現場から酷い評価を受けるのがハイアールで、もはや洗濯機ではないらしいw
そもそもハイアールは日本のサンヨーの洗濯機部門を中国企業が買い取ったものなので悪くないはずなのだが、どうにも中国生産品で中国メーカー販売モノ(中国検品モノ)は粗悪品が多いらしい。
次いで東芝・シャープ・マクスゼン・ツインバードが中ほどの評価。
日立やパナソニックは高評価であることが多い。(あくまで当社スタッフの意見ですw)
実はマクスゼンが中~高評価なのは「壊れにくい構造だから壊れない」と言う部分がある。
壊れず長く同じ機能を保っているだけの高評価なのだが、これもまぁ一つの評価基準だろう。
そもそもが。
基盤は付いているものの、マイコンは搭載がない。
だから自分でコースを作っても記憶しない。
その部分がないから壊れにくい。
さらに。
洗濯物の重さを量ったりしない。
今どきの洗濯機は自動で水量調節するものだと皆さんお考えだろう。
マクスゼンは、しない。
そんなヤヤコシイものは付いていない。
だから壊れない。
もっと言えば。
洗剤や柔軟剤ぐらいは自動投入してくれるが。
最近は猫も杓子も搭載している省エネ・エコ機能『お湯とり洗濯』はしない・できない・こだわらないww
つまり、ポンプもホースも付いていない。
水道栓とコンセントにつなぐだけ。
あとは何もしない。
だから壊れない。
ある意味、『信頼性のある設計図を使う。余分な機能は積まない。必要最低限の性能。』
これを基軸にしており、国内で生産もしくは点検を行っているから安くて壊れないのだろう。
前出のサイトでもこう言っている。
『マクスゼンのブランドコンセプトは、「最大限のゆたかさを、削ぎ落した価格で」というスローガンのもとに国内最高峰のコストパフォーマンスを追求した商品を提供することにあります。ユーザーから本当に必要とされる製品を開発する為に、機能と価格のバランスを徹底的に追及しています。
つまり、付加機能の豊富さや性能を追求した大手家電メーカーとは異なり、必要なものを必要なだけ搭載し、私たちユーザーにとって求めやすい価格で家電を創るのがマクスゼンの特徴です。』
ある意味、マクスゼンの洗濯機は「あれもこれも付いていて欲しい」と言う人には向いていない。
ベランダに洗濯パンがあって、お湯取りもしないし、もう、洗って干せればいいやと言う人なら充分な機能が付いている。
気になる価格は。(6kgタイプ洗濯機の価格比較・1月13日現在)
ハイアール JW-U60A ¥26,649
アイリスオーヤマ IAW-T604E ¥27,091
MAXZEN JW60WP01WH ¥27,980
SKジャパン SW-M60B(W) ¥38,800
ハイセンス HW-T60H ¥39,200
AQUA AQW-S6M ¥46,200
シャープ ES-GE6F ¥47,367
パナソニック NA-F6B1 ¥47,900
東芝 AW-6GA2 ¥49,995
日立 白い約束 NW-6FY 生産終了
まぁ、この状況で「洗濯できればそれでいい」的な現場用洗濯機ならマクスゼンを選ぶわなぁ。
ハッキリ言っちゃうと東芝を買えば1.78倍の値段だ。
今のところ、マクスゼンの洗濯機を業務用に使っても3年は持つと言う統計が出ている。(当社測定w)
東芝の洗濯機が5年半持てばトントンだが、業務用に使うとなるとそうもいかない。
迷いどころではあるが、キャッシュフロー的にはマクスゼンを3年ごとに買い替えるほうが会社のお財布には優しいと言うことになる。
もっともボクがマクスゼンを見つけるまでは2倍近い値段の洗濯機を買っていたと言うから、もう充分お財布には優しくしてるんだけどねw
おひとり様住まいの方にもオススメしたい。
今後いろんな世界で「ジェネリック」と言う概念も広まるだろう。
もしかして車やバイクの世界にもジェネリックはできるかも知れない。
もうすでに技術供与はおろか、OEMの時代に入っているしねぇ。
なんか、「ホンダCB400」のジェネリック「ホソダCE400」とか販売されそうww
P.S.
回し者ではありませんwwwww