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「はい、これね」
コンビニの袋からポカリと、お弁当を出し机の上に置いた
「おー、ありがとー」
「大体さー、何にもないってどーゆーことよ笑」
まだ冷えたポカリには、水滴が付いていた
「冷蔵庫開けたら、なんもないんだから笑」
えへへっと笑いながら、グラスを二つ机の上に置き
ポカリを開けて注いだ
「じゃっ、いただきますー」
「はい、どーぞ」
グラスに入ったポカリを一気に飲み干す
よっぽど喉乾いてたんだろうなーと思いながら
相川の横顔をぼんやり見つめる
まったく。。。
なんで、こんな男を好きになったんだろう
これこそ、都合のいい女代表みたいな呼ばれ方って
分かっていながら
嬉しくなってる自分に、ほとほと呆れる
「ホント、ありがと、助かったわー」
「はいはい、いつでもお呼びくださいませ笑」
やっぱり、こいつの顔見ると、そんなこと、どーでもいいことだって
思っちゃって
ただ、一緒に入れるだけで楽しい
一番楽しい、って思ってしまう自分に笑うしかない
いつものことだ
そう、こんな些細なことでも
相川のために自分が必要とされてるって
思える事が
なによりも今の自分にとって嬉しいことだった
恋は盲目
一体何回、胸に思った言葉だろう
ピンポン
利香は、アパートのインターホンを、鳴らした
玄関の外には、蚊取り線香の燃えカスがあった
まだ、かすかにその匂いが、夏の風と一緒に匂った
利香の背中の後ろから、セミの鳴く声が、高く高く聴こえた
「おっ、おはよー」
いつもより、ちょっとダルそうな声で、相川がドアを開けた
今まで、寝ていたようで
ちょっと後ろの髪が寝癖っぽく、はねていた
「おはよう、風邪大丈夫なの??」
コンビニの袋を下げて
片方の手で扉を、抑えながら部屋に入った
「うーん、なんか喉が痛い」
と、言いながらダイニングのイスに座ると
タバコに、火をつけた
「あのさ、喉が痛いんだったら、タバコ吸わないほうがいいんじゃないの?」
利香が怪訝そうに、相川を見ながら言った
相川は、ちょっと笑いながら
「それも、そうかもね」
と、言いながら煙を吐き
いつもの仕草で灰皿に、灰をトントンと落とした
「ねぇ、私の言ってること聞いてる?」
「うん、ちゃんと聞いてるよ」
今度は、あのイタズラっぽい笑顔で利香を見た
「あのね、多分、遊びすぎだよ」
利香も笑いながら、隣のイスに座った