中学時代親しくしていた友人に、桜庭一樹の大ファンの子がいました。B-AGEシリーズやGOSICKシリーズなどを勧められ、武田日向さんの絵が好きだったこともあってGOSICKシリーズにド嵌り。少ないお小遣いを叩いて、書籍を買い集めておりました。中でもなんだか魅力的なタイトルと魅力的な挿絵に当時「一番好き!」と言っていた本がこちら。前述の通りむぅさんの絵が大好きなのでラノベ版です。世間体と加筆(あるかは知らないけど)の為にいい加減角川版が欲しいところ。推定少女とか二冊目買ってみたら加筆結構あってびっくりしたからね!?まぁそれはさておき。
久々に読破しました。まぁ薄いからすぐ読めるけど。当時は本当にこのニートの兄が堪らなく愛おしくてしょうがなく、最後に自衛隊に入り「貴族の兄」が消え去ってしまった所とかもう「なんで!?!?」という気持ちで一杯でしたが、少し大きくなってから読んでみるとなんだかわかる気がします。
なんか改めて、お兄ちゃんなんだなぁ、って。
一番印象に残っているのは藻屑の「好きって、絶望だよね」という台詞かな。13歳の少女が言うには余りにも重くて、苦しくて、でも藻屑の持つ空気感は独特で、そこまでつらさを感じさせない。
ふわふわとした空気を纏ったまま、物語はどんどん悪い方向に向かって行って、最終的に藻屑は名前の通りばらばらに消えてしまいますが、残された登場人物は未来に向かっていく。
決して良い話、ではない。でもなんだろう、惹かれるものがあるのです。
重苦しい内容が、砂糖菓子みたいにふわりと心に飛び込んできて、胸の中で溶けた時に初めて感情に気づくみたいな。説明が難しいな。
とにかく好きな小説です。
決して万人にお勧めできないけど。