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トランプ余波でロス五輪は『トランスジェンダー参加禁止』!?…陸上、ボクシングが動き出す メダリストもXで私見
トランプ米大統領(AP)
トランプ米大統領がトランスジェンダー選手が女子の競技に出場することを禁止する大統領令に署名し、2028年ロサンゼルス五輪に向けて国際オリンピック委員会(IOC)に参加を認めないよう求める意向を示したことで、競技団体にも早速動きが見られた。
世界陸連は10日、男性ホルモンのテストステロン値が高い選手の出場制限の厳格化を協議すると発表した。共同通信によると、コー会長は「この分野ではいくつかの科学的進展が見られている。女子競技の完全性を維持することは陸上の基本原則だ」とコメントしたという。
国際ボクシング協会(IBA)は、今回の大統領令を受けて昨年のパリ五輪で性別を巡って参加の可否が議論となったボクシング女子のイマネ・ヘリフ(アルジェリア)と林郁婷(台湾)を出場させたIOCを刑事告訴すると明らかにした。IOCが本部を置くスイスの法律では、参加者に安全上のリスクをもたらす行動などは刑事訴追の根拠になる可能性があるという。
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ネット上では「特に女子競技では、テストステロン値の違いが記録や結果に影響することもあるわけで、その調整が必要になるのは理解できます」「テストステロン値のどこで線引きをするのかは難しい話しになるからなぁ…」「トランスジェンダーのみの世界大会を開けば良いんじゃない? 何でもかんでも、平等とすると歪みが生じるし、新しい事象に関しては新たな枠?を設けてみるのは?」などの声が上がった。
1992年バルセロナ五輪の柔道女子52キロ級銀メダリストでスポーツ社会学者の溝口紀子さんも反応。「パリ五輪ボクシング女子競技で、性分化疾患(生殖器や性器が通常の性染色体とは異なる)の選手が金メダルを獲得したことをきっかけに、トランプ大統領のようにトランスジェンダー選手の参加を反対する世論が巻き起こりました。これまでトランスジェンダー選手の参加について寛容的であったIOCも、陸連の対応を無視することはできなくなると考えます」とした。
