どこって…、もう帰ります。
まだ会社…か?
すぐ行けるところにいないと、待たせるの嫌いなんです。
…。待ってたの?
待っててって言ったから。でも、帰ります。
今から向うよ。
こんな時間だし、明日も仕事ですよね。また今度にしましょう。
僕が言うのは、信用ないかもしれないけど、待っててもらえないか?
…。
そうか…。
帰り道なんで、私、そっち向います。
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テクテクテク…。
「お待たせしました」
『…』
「外で待ってなくても…(笑)寒かったでしょ」
『反省してた…(笑)』
「じゃぁ、許す!です」
『コーヒー、飲みたくない?』
「どこもやってないと思います。だから…買ってきました。さて…でもどうしましょうか」
『部屋、行こうか』
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「まだ、あったかい。よかった」
『ほんとに、ごめん』
「もういいです。はい、どうぞ」
手からコーヒーを受け取る変わりに、私の手ごと自分に引き寄せて、ぎゅっと抱きしめられた。
「どうしましたか」
『わからないけど…。こうしたくなった』
「…あったかいですね。外にいたのに」
『君は、嘘ついてたの?』
「はい。気に入られようと思って」
『僕に?』
「はい」
『……』
「私、…好きになっちゃいました…」
『……』
「答えなくていいです。言わなかったら後悔するから、言いました」
『……』
「……」
『ありがとう』
「伝えられてよかったです。なんか…すっきりしました」
『もし、…答えたらどうなるかな』
「僕は気持ちに応えられない。だから諦めてくれ。でしょ。
わかってるから、大丈夫です(笑)」
『そんな僕で良ければ…。何が出来るわけでもない。でもそばに行きたいと思う。
前に惚れてしまいそうとメールで送ったけど、その時から惚れてたんだと思うんだ。
でも、僕が言えることじゃないから、今、君の言葉を聞いて、すごく……有頂天になってる』
「…って、言ったら?ですか?」
『それが本心』
「コーヒーを取らずに、こうしたのも?」
『心から、そうしたかった』
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最近、よく思う。
ずっと仕事をしてきて、ふと時間ができたとき、
キャリアはついたけど、女の幸せはどうなんだ?と。
まわりを見回して、そういう余裕が出てきて、いいなと思うヒトは、
既婚者が多い。だからそうなるのもおかしな話。
でも、出逢うのが遅かっただけ…と、メディアの言葉を本気で想う。
でも、簡単にはいかないから、こんな妄想で逃げちゃう。
自分だけなら、誰にも迷惑かけないなら、いいよね。