結婚記念日の1泊旅行当日。


と言っても、家から車で30分弱。

と言っても、子供の幼稚園が終わってバスで帰宅してからの出発。


なので相方も仕事から早めに帰宅しての出発。

傾き始めた太陽を見ながら車で出発。



相方が仕事で何度も車で行ってる場所なので、地図を見ながらもめることもなく、

「この道がさぁ」とか相方の解説を聞きながら問題なく到着。


フロントで挨拶してる相方から離れて、子供と2人で座っていると、

相方が何か私を呼んだ。


「えっ?」


相方が特にそれ以上何も言わないので、そのまま子供と一緒にいた。


手続きが終わった相方が近づいてきて、フロントでもらった紙類を私に渡した。


「朝食券が3枚あるけど?」


「子供の分どうするか聞かれてわかんないから頼んだ」


「ええっ。朝食は親のをあげれば十分だよ。朝はあんまり食べてくれないし」


「だって、(フロントで)呼んだのに来なかっただろ」



確かに何か呼んでましたけど、

その次のセリフがなくて、そのままフロントの人と話してるから、

私がいなくても解決したのかと思いましたよ。


だからさ、いつも思うんだけど、

用事がある時は用事をはっきり言ってほしいんだよな。

「ちょっと」とか「おかーさん」とか言われても、

それが急ぎなのか、そうでないのかわからないから普通に行くと、

“どうしてすぐに来ないんだよ”と舌打ちされる。

「何?」と問うても「来て」と言うだけだし、

用件は“何”かと聞いてるんだってば。


でもまぁ、せっかくの1泊旅行だから黙っておく。



部屋は和洋室だった。

ここの和洋室はカジュアルな造りで、狭いベッドの洋室部分と、とってつけたような畳スペース少々。

う~ん、空いてるんだから和室にしてくれればいいのに。

大事なお客様じゃないもんなぁ。

取引先関係の人間だもん、文句言えないのがなぁ・・・。


お風呂は日帰り入浴対応の下駄箱とかロッカーとかの施設がやや鼻につくものの、

設備もお湯も問題なく、

ただ「おとーさんと入る」と言って男湯に消えた子供が、

すぐに女湯に駆け込んで来て「おかーさんと入る」と言うので全くくつろげなかった。


おとーさんが一緒の時はおとーさんに甘えてくださいよっ!



夕食は宴会場フロアの小さい個室で、

他の客を気にしなくてよいというのは子連れにはありがたい。

久々のホテルの料理に心おどったものの、

コレ! という料理もなく、なんだかありきたり。


それでもなんだか楽しい夜だった。



んが、ビールを2本頼んで、すでに上機嫌になった相方は3本目を頼むと言う。


「3本は多いよ」


「大丈夫だよ」


「だめだよ、やめとこうよ、絶対多いって」


「え~っ、こんなに幸せな気分なのに、いいじゃん。ビール代自分で払うから」


そこで“幸せ”をたてにするか!?

確かに去年までの相方だったら、そんな事言わず、

そんな楽しそうな表情もしてなかっただろう。


でもさ、君はアルコールが入るといつも楽しいんじゃん。

別に相手が妻子でなくたって楽しく飲めるんだしさ。



でもまぁ、せっかくの1泊旅行なので3本目を許可した。



で、


案の定、


相方に3本目は多かった。


いつになったら自分の胃袋の大きさが把握できるんでしょうか。


「料理多かったし」って、

そう言うほど多くないですよ、

ビールをコップ1杯の私が少しお腹いっぱいな量だってことは、一般的に言えば多くない量だ。

ビールで腹ふくらませ過ぎなだけだってば。

「食い過ぎた」としきりに言う。


で、


物音で目が覚めると午前4時だった。

音の源はトイレに入ってる相方。


トイレから戻ったと思うとまたトイレ、

戻ったと思うとまたトイレ、

かれこれ1時間近く行ったり来たり。


「なんか薬ない?」と泣きの入った相方に正露丸を渡して寝た。

というか相方のトイレ行きがおさまったので、やっと寝れた。



一応さ、結婚記念日だったんだけど、

静かに和やかには終われないのね・・・。


あの時、ビール1本我慢できればなぁ、展開も違ってたかも、なんだけど、

それが出来ないのが相方だもんな。

で、それを笑い飛ばせないで、こうして文句を言うのが私、

私の方がやっぱり、嫌な奴だよな。