まだ、5月下旬の話。
子供が胃腸炎で吐いて、相方が外泊した夜から数日後、
子供は熱もやっと下がり、久しぶりに幼稚園へ行った。
で、その日は相方が相方弟が飲む日でもある。
だが、相方は「まだ飲むかわからないし」とか「今日は飲みたくないんだよなぁ~」とグズグズ言い、
弟が誘ってこなければいいのにと願っていた。
つーか、そう言ってる時点で、“誘われれば飲む”ってことじゃん。
自分がイヤでも誘われれば飲むんでしょ!
結局“飲む”のが、君の意思なんだよっ!
「どうせ飲むんでしょう?」
「わからないよ。弟が今日は飲まないって言うかもしれないし」
「自分は飲みたくないけど誘われるから仕方なく飲むんです、みたいなポーズしてなくていいから。
飲めばいいでしょう、飲めば」
「そお? じゃあ今晩は弟と飲むってことで」
「どうぞ、ごゆっくり」
“誘われて仕方なく飲むんです”っていう、ポーズをしておくことが相手への誠意みたいな、バカな態度、
それが相方の処世術の1つらしいが、
それで場が丸く治まると思うなんて、浅いよな、浅い!
もう相手に通用するとかしないとか相手に関係なく、相方の身についてしまったもんなんだ。
それに“今日は飲まないかも”とか期待持たせるだけ、かえって罪なんだよっ。
ごゆっくり、とは言ったものの、
この間の子供が病気の時の外泊の事もあるし、
彼女の事だって何もわからないままだし、
私の心はぐちゃぐちゃなままだった。
夜、弟と飲んでるであろう時間にメールがきた。
他の話題でメールのやりとりをしていると、私の事を“最高”と言うメールを送ってきた。
最高なんて、言われる筋合い(?)ないけど。
「だまされるもんか」
返信なし。
メールが短すぎて、私の真意が読めずに警戒してるのか?
「私をだますならとことんしてね!」
「何を???」
「私を愛してると言うなら他に好きな女がいても私をだまし通すくらいしろってこと。
すぐに私にムカついて、ほころびが出るじゃん」
嘘をつくならつき通せ、って事だ。
気まずくなるとすぐに沈黙してるようじゃ、ダメだ。
ポンポン嘘がつけるようになりやがれ。
「とことんエッチすればよいのかと」
誰がその話をしてんのよっ。
「エッチじゃなくて、君はどうして私にそんなにムカつくの? って話。どう考えても私を嫌いでしょ」
「大好きだよ![]()
![]()
」
「そのセリフは君の行動と矛盾してる」
返信なし。
花見の時に口頭で彼女の事を聞いたけど黙秘された。
この間はメールではぐらかされ続けた。
いっそ、単刀直入に聞いてしまおう。
「彼女と会った?」
返信なし。
はぁ~、会ったか。
一応30分待ってみた。でもメールはなかった。
「沈黙はYESの解釈でいいのかな」
「NO![]()
![]()
」
「会ったの?」
「会ってないよ」
「ならなんですぐに否定しない?」
返信なし。
やっぱり会ったってこと?
でも、それは言わないつもりなのね。
質問を変えよう。
「じゃあ何があったの?」
「何もないよ![]()
![]()
」
“何もない”って言葉なら、問題ないと思ってるんだろうか。
君の申告が正しいのなら正月2日に会ってから、彼女とは会ってないはず。
5ヵ月も会わないでメールだけで、別れるってもめないなんて、
どれだけ君と彼女の絆は深いの?
“何もない”じゃなくて、私は何かあることを期待してるんだよ。
“何もない”ことの方が、私を打ちのめすんだよ。
もし君が彼女との関係を終わりにすると決めていたとしても、
この5ヵ月を“何もない”で続けられるのは、君がそれだけ彼女に優しくしてるからでしょう。
「じゃあ花見の前に黙秘したのはなぜ?」
「花見???」
「○○公園」
返信なし。
花見の日の事をこれ以上聞いても“忘れた”で終わりだ。
っていうか、マジ忘れてる可能性もある・・・。
「彼女と何もないなら、まだ別れ話にならずに、妻にばれて会えなくなった遠距離恋愛カップルしてるって事?」
「別れますよ
」
“別れますよ”に笑顔の顔文字って。
別れますって、まだ付き合ってるって認めてるじゃん。
だいたい、これから別れるのかよっ。
思わず携帯を放り投げた。
でも気を取り直して携帯を手にした。
「なんでまだ別れないの?」
「お風呂入って帰ります」
ぐあぁぁ。
ダメだ、またはぐらかして黙秘だ。
なぜ彼女と別れないのか?
かんじんなところに近づくとすぐに黙る。
やめたやめた、これ以上メールしてもダメだ。
「今まで別れられないのに、これから別れられる保証なんかないでしょ」
「笑って迎えられないから帰って来ないで」
「ちゃんと話が出来ないから帰って来ないで」
相方はきっとまた、何事もなかったように帰って来るのだろう。
とっさに思いつくままメールを連続で送った。
帰って来るのなら話をしていただきますよ、と念押しの意味でのメールもしておいた。
そして返信を待たずに私も風呂に入った。
状況的には彼女と会ったとしか思えない。
でも、会ってる方が納得できる。
会えば情が入って、別れ話だって遠のいていくだろう。
5ヵ月会わなくても関係を維持できる、その絆の深さの方が私には信じられない。
もし会ってないとしたら、私の完全な負けだ。
そんな愛し方、私には絶対無理。
相方よ、そんな彼女にこれからも愛してもらえ。
離婚届もらって来ようかな。
そんなことを湯船で考えていたら、相方が帰って来て、風呂の扉を開けた。
「ただいま」と「おかえり」、それだけの会話で扉を閉めて行った。
私が風呂から出る頃、相方はどうしてるだろうか?
たぶん、寝てるな。
酔っ払って帰って来たんだし、私と顔を合わせて面倒な話をするのもイヤだろうし。
風呂からあがると、相方は寝ていた。
やっぱりね・・・。