母の日の夕方。

まだ大きないさかいに発展してないけれど、きしみ始めた私と相方。


「母の日だから」という私に「じゃあオレが作るよ」とか言ってくれれば丸く収まるのに、

嫌そうにしか答えてくれない相方。


「オレが作ればいいの?」と嫌そうにいう相方に「うん、お願い!」とかかわいく言えば丸く収まるかもしれないのに、

それを言えない私。


1度ずれたもんは、なかなかかみ合わない。



スーパーへ行き、まだ値引きされてない刺身とその他を買って帰った。

相方は不機嫌そうに座ったままだった。


それでも、結局何もなかったかのように夕飯を食べ始めた。


途中、酒のつまみが足りなくなった相方が言った。


「母の日だから自分でやればいいの?」


お酒飲むなら乾杯ついでに母の日にふれたっていいのに、何も言わないで、

なんでそこで“母の日だから”って言うの?

つまみが足りないけど“母の日だから”私に頼まないで自分で用意すればいいの? って。


どうして“母の日だから”って言葉をそういう使い方するの?

つまみが足りないけど“母の日だから”私は用意してくれないよね、って。



「何それ、“母の日だから”って」


相方がしゃべる前に続けて言ってしまう。


「別に母の日にこだわってるわけじゃないけど、

去年君が母の日のプレゼントなんてくれるからいけないんじゃない」


それも君の財政状況からしたら、ちょっと高価なプレゼント。

去年くれた理由、今年くれない理由が知りたくなるじゃない。


相方はひと言「はい」と答えただけだった。


その短い答えは、まだ彼女と切れてないという感じがした。

「彼女と別れたって言えばブログで書くのやめるから」と私が言った時の、

相方の「はい」という答えと同じ感じ。

それに去年のプレゼントはやましさからだったと認めてるような気がした。

引っ越しの時に彼女と別れられず、

遠距離不倫を始めた罪悪感からだったのか、

そんなことを意識せずの行動だったのか、

もう少し突っ込んでみても「忘れた」で片付けられておしまいだろう。


そしてまた何事もなかったように夕飯は続いた。