母の日の前から私は憂鬱だった。


今年、相方は母の日のプレゼントをくれるだろうか?


3月の誕生日プレゼントもくれなかったんだから、たぶんくれない。


くれないってことは、私に対して、やましさが減ってるんだと思う。

それは悪いことじゃない。


まぁ、それに私は相方の母親じゃないし。



でも、なぜ去年は母の日のプレゼントをくれたのか?


そればかり考えてしまう。


不倫してることで、やましかったからだと思ってしまう。


不倫告白後、相方は「ただ、あげたかったから」とやましさを否定していた。



やましくなくて、去年母の日のプレゼントをくれたのなら、


今年もプレゼントして。


今年もプレゼントをくれることで、去年やましさからプレゼントしたわけではないと証明して。


なんでもいいからプレゼントして。



去年の母の日のプレゼント。

相方が出かけに玄関先に紙袋を置いていった。

女物のファッションブランドの黒い紙袋。

でも何の説明もなかったので、私はそのまま放置した。


その日の夜だったか、

翌日の夜は相方が外泊していなかったのでその翌々日の夜だったか、覚えてないけど、

放置されたままの紙袋について相方に聞いた。


「これ何?」

「母の日だから」


“母の日だから”のひと言だけ。

ご苦労様とかありがとうとか何もない。

玄関先に置かれただけのプレゼント。

こっそり置いていってびっくりさせようなんて、サプライズが通じるような夫婦仲でもなかったし、

母の日のメッセージカードが入ってるわけでもなく、

私には得体の知れない紙袋だった。


“あぁ、そんなにやましいんだ。今までくれたことのない母の日のプレゼントを急にくれるなんて”


プレゼントをもらったことで、かえって涙が出そうだった。



4月の中旬に引っ越してから謎の外泊は2回で、

あの会社の人が遊びに来るという相方の説明を素直に聞いていた私。

「だったら温泉とか泊まればいいのに」とか「休んで一緒に観光したら」とか、

大真面目に言っていた私。


相方から見たらバカな女だよな。

不倫相手が来るっていうのに、妻ときたら、

“温泉に泊まったら、一緒に観光したら”なんて言っちゃって。

そんなバカ女だから、プレゼントでもやろうと思いついたのかもしれない。



ねえ、今年もバカ女にプレゼントして。



ちなみにその去年のプレゼントはシャツで、

「蛍光剤入りの洗剤で洗うな」と表現を変えて4回も書いてあって、

他のものと一緒に洗うと、他のものについてる蛍光剤が洗濯中に染着するから単独洗いしろとか、

もちろん手洗い表示。


小さい子供がいるってのに、そんな面倒な服着れるかっ、

洗濯表示くらい見て買えっ、

第一大きめのMサイズで私には大きいんだよっ、

とムカムカ怒ってしまい込み、

1年たってもしまったまま。

たまに見て、怒りと悲しみでいっぱいになっていた。


最近はしまったまま、存在を忘れていた・・・。