10年以上前の相方の過去の浮気のお話。


携帯電話が一般人に普及してなかった頃で、

1人暮らしの相方の家の留守番電話で連絡を取り合っていた。

だから留守電を再生する暗証番号を私も知っていた。


ある時期、急にある女子からのメッセージが増えた。

サークルの後輩であるA子さんは明らかに相方に好意を持っていた。


ところがA子さんの友人Nさんも相方を好きになったらしかった。

スケートの時に上着を貸してくれた優しい先輩の事が。

A子さんは自分はあきらめ、Nさんと相方をくっつけようとしてあれやこれやと世話を焼いて、

相方の留守電にもNさんの事をいろいろ入れていた。


その頃具体的に何が起こったのかは忘れたけど、

すでにNさんが相方に告白するXデーが近いという状況になっていて、

相方は毎日悩んでいた。

その悩みっぷりに私は不安を感じた。Nさんに好意があるから悩んでるのだろうと。

でも相方は大丈夫だと言っていた。

Nさんに断るにはどうしたらいいのだろうと聞かれ、

「私は直接言われるより電話の方がいいかも」と言った。


11月上旬、大学の学園祭最終日にはサークルの打ち上げがある。

Xデーはそこだと私は思っていた。いてもたってもいられなかった。

でも部外者の私に何が出来るでもない。大学へ行って遠くから相方を眺めてただけだった。

その夜打ち上げのコンパでNさんは相方に告白した。

相方はすぐに返事が出来なかった。

Nさんはその場で泣いた。





数日後、相方は電話した。


私に。


Nちゃんに付き合うと言ったから、別れて下さい、

と言うために。



目の前で泣いているNさんを見て、付き合うと言ったらしい。



なんでそういうこと電話なんかで言うの、と言った私に

「だって電話の方がいいって自分で言ってた」と相方は言った。

こんな時に人のセリフの揚げ足を取るような活用の仕方をされて私はかなり傷ついた。


でも私があんまり電話で泣きじゃくるものだから、

相方はNさんに付き合うと言ったことを後悔したらしい。


さらに数日後、


“やっぱり君とは別れない。

でもNちゃんに1度は断ったみたいなのを、付き合うって言って喜ばせて、

また断るなんてできない、そのうちNちゃんと別れるから”

という趣旨のことを相方は言った。

私はそれを受け入れた。


学校帰りにNさんとお茶したりする日と私に会う日と、

相方の二股生活が始まった。


12月、Nさんの誕生日が近かった。

世話焼きのA子さんは「Nの指輪のサイズは○号ですから」と相方の前で言ったらしい。

Nちゃんが指輪を欲しがってると解釈した相方はプレゼントに指輪をあげることにした。


私はそれまで相方に指輪なんてプレゼントされたことがなかったので、ショックを受けた。

確かに指輪やアクセサリー類を欲しがらなかったのは私だ。

でも他の女にプレゼントするのを黙って見てろっていうの?

やめてと頼んだけども、

「他に何あげたらいいかわからないし、A子があんなに指輪のこと言ってるんだから指輪にする」

と言って指輪をプレゼントした。


働いていた私の公休は24日のクリスマスイブになっていた。

希望したわけではなく、偶然シフトがそうなっていたのだ。

そして25日は残業当番になっていた。

だから24日は私と会って、Nさんとは25日に会ってくれと言った。


Nさんが25日のデートで納得したので

24日のクリスマスイブは私と会った。

私がまだ指輪にこだわってたのでクリスマスプレゼントは指輪になった。

で、25日はNさんとどこへ行こうかという話になった。

表参道の街路樹のライトアップでも見ればと言っておいた。

しかし待ち合わせに現れたNさんは行きたい美術館があると言い、

デパートの中にある美術館へ行ったらしい。


美術館に行きたがるなんていい子だなぁと思った。

相方が二股かけてるのに。

本当は私が引くべきだなんだろうなと微妙な気持ちになった。


1月、大学の試験を理由に相方はNさんと会う回数を大幅に減らした。

2月3月、春休みになっても相方からは連絡せず、結局自然消滅みたいになったらしかった。

翌年度、相方はサークルにほとんど顔を出さなくなった。


相方がサークルや大学にあまり行かなくなったのは私のせいだと思った。

やっぱり私が別れた方がよかったんだという気持ちをずっと持っていた。

でも、そうは出来なかった。

でも、私が引きとめたみたいな形になって、

私なりにその後も負い目を感じていた。



相方と私はそういう、わけのわからんおバカさん同士だった。



この時は浮気といっても、実質はキスもしてないらしい、

今となっては可愛すぎるレベルだ。

真面目に悩んでた相方の姿も今とは大違いだ。



んが、相方の冷たさはよくわかった。

そして、相方の行動と性格もよくわかった。


据え膳は食う。


二股をかけられる(器用ではないが)。


とにかく相手にいい顔がしたい。

そんな場合は何を頼んでもムダ。


相手に悪く思われたくないから別れ話もしない。

その結果、付き合ってるほうに無理を強いる。

で、今回。


基本はあんまり変わってないじゃん(倒)。


たぶん私も変わってない。