「君にこういうこと言うと楽しくないと思うけど、向こう(彼女)と君に1つ共通点があるんだ」
と相方に言われて、ドキドキして次の言葉を待つ。
「2人ともネギが嫌いなんだ」
・・・orz
ネギかよ。
性格とか考え方とかそういう話じゃないのかよ。
「性格が似てるとかじゃないとおもしろくない! つまんない!」
相方、私に構わず続ける。
「おまえら日本人ならネギ食えって」
私と不倫相手の彼女を“おまえら”でくくるな!
「みんなネギくれるんだよ」
だから私と彼女を一緒にするなって。
ネギ好きなんだから倍に増えていいじゃないか。
っていうか、僕の大好きな蕎麦を彼女と何度も食べました、ラーメンも食べました、
いつも彼女が長ネギを僕にくれましたっていう話かよ!
僕の大好きな中華を彼女と食べた時も、
いつも彼女が長ネギとたまねぎをくれましたっていう話かよ!
「向こうには君もネギが嫌いなんて言ってないけど」
そりゃそうだ。不倫相手に妻の嗜好まで話すバカがどこにいる。
妻に不倫相手の嗜好を話すバカはここにいるけどね!
「ネギの大好きな人と思いっきり食べたいな」
だったら、どっちとも別れてしまえ。
「カレーうどんに入ってる長ネギが最高にうまいとか話してさ」
そうかよ。
「君のおかあさんみたいなさ」
そりゃ私の母は長ネギもたまねぎも大好きだ。
しかし不倫の話の合間に母を持ち出すないでよ、
いまだに更年期障害から抜けられず体調も情緒も不安定な母に、
君の浮気をまだ私は話せてないんだから。
「こんなこと言うとネギを見るたび、また一生言われるな」
自分から話したくせに何を言う。
その翌日、子供が回転寿司に行きたがったので行った。
いわしに長ネギがのっていた。
「じゃあ食べればいいわけ? ネギ」
「別にいいよ」
「じゃあもらって」
と相方にネギをやった。
蕎麦やラーメンや中華だけでなく寿司もネギがのってたんだな、
彼女とはどういうお店で何を食べてたんだろうな。
2年も付き合ってれば、よく行くお店が何軒もありそうだ。
私と相方が付き合い始めの頃、
蕎麦屋で昼食後、相方が猛烈に長ネギ臭くて閉口したことがある。
「これから君といる時は気をつける」と言ってたけど、
結婚後はそうそう気にしなくなった。
でも彼女と会う前には気をつけてたんだろうなぁ。
早速ネギで彼女の事を思い出したわけだけど、相方も思い出してるよな・・・。
翌々日、ハンバーガーを食べながら、
「長ネギだけじゃなくてたまねぎも嫌いなの?」
「うん」
ごく普通に当たり前のように「うん」と答える相方。
その態度にちょっと傷つく。
「今度結婚する時はする前に“ネギが好きですか”って聞こう」
あーそうかい。
彼女と別れられないなら彼女と結婚するんじゃないの?
まー、不倫略奪婚では実家の商売にかなりイメージ悪いし、
理想は地元の20代女子かな。
地元の子ならコネで仕事が増えるから。
ネギの嫌いな30代の女たちは削除した方がいいかもな。