日々、根気強く、地面を見ながら歩いた甲斐があった。
 枯れ草の中に、緑色の新芽がずいぶん出ている。
 そして、あれ、これは?と覗き込んだら何とイヌフグリではないか!

 2月15日、開花の早さ、記録更新だ。

 歩いていてもよろけそうな春一番もどこ吹く風。まだ、たったの二輪だがしっかりと地
面に張り付いている。
すぐにチラホラと咲き始めるだろう。

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 NHK金曜時代劇の「金と銀」が終わったので、さっそく髙田郁の原作を買った。

 「あきない世傅(せいでん)金と銀」

 小芝風花主演のドラマ、なかなか 面白かった。特に舘ひろし演ずる番頭の治兵衛が、何とも渋みと温かみがあって、格好いいのだ。この治兵衛こそが、幸(主人公)の賢さを見抜き、商いの道へと導く、最も重要な人物なのだ。

 映像を観てから原作を読むのもいいなあ、と思った。読んでいて治兵衛の顔が浮かぶ。

 舘ひろしは時代劇がよく合う。昔、物書き同心の役で、原千晶が娘役。二人の父娘が、しっとりとして感じ良かった。題名を忘れたが、再放送して欲しい。

 「金と銀」は全13巻、しばらく楽しめる。
 2巻ずつ買ってゆっくり読む事にしよう。

 ドラマ化されたのは原作の始めの部分だ。 
 続編が作られればいいなあ。

 そうそう古いドラマの再放送ばかり観てる訳にもいかない。
 今のお気に入り再放送は「はぐれ刑事純情派」と「救命病棟24時」
 かなり昔のドラマだ。

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 再放送ばかり観ていられない、と同じで、いつまでも「幻想即興曲」と「テンペスト」じゃあね、と思っている。究めるのもそろそろ限界だ。
 さすがに飽きてきた。

 「木枯」は頑張って練習している。

 I期もそろそろ終了。①から順番にやっているが、最終の⑳も同時練習。それほど長い曲ではないが、フィナーレで息切れしてはいけない。特に最後の小節の、上昇する4オクターブの短音階は最速で駆け抜けたい。
 まもなくⅡ期に入るが、ゆ~っくりのテンポで両手を合わせる。

 ナメクジ、なかなか江戸には着けない。

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 そして、「木枯」の他にも、いい曲はないかと探しているが、目にとまるのは、高嶺の花ばかり。
 エチュード一番、「ピアノの森」のオープニング。演奏は反田恭平。プレリュード、ショパンコンクールでの小林愛実の迫力に圧倒された。スケルツォ2番、森の音楽祭でのA君の演奏を聴いた。こんな難曲、よく弾けるなあ、と感心。
 
 そして私にはどれも手が届かない…
 
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 鈴之介が初スキー。 

 一泊の父子二人旅だ。
 さとし君はかなり滑れるらしい。送られた動画には教えてるさとし君の声と、慎重に滑っている鈴之介の様子が映っている。

 全制動、今はボーゲンと言うが、ズズズ…と滑っているのを見て、楽しいだろうなあ、取り憑かれただろうなあ、と思い出す。

 50年以上も前の話で、ひょんな事から、ある団体のスキー旅行に参加した。
 運動神経ゼロの私がよくスキーなんて、と今は思うが、若気の至りだ。

 3泊くらいしただろうか。教室に入り、初歩の初歩から教わった。
 それでもやはり若かったんだな、ハの字で滑れるようになり、最後は板を揃えてスーイスイとはいかないが、林の中の道を下まで完走した。

 滑る、が半分、転がり落ちていくのが半分という状態だった。この時は教室は終了していて、自力で降りたのだ。
 降りたはいいが、気がつけば私は一人。
 宿はどこだ、一面雪じゃないか!
 私はここで遭難するのか、と途方に暮れていると、向こうから何人かおじさんたちが来る。地獄に仏。

 すみませーん、と宿の場所を聞く。
 笑いながら、そこだよと指さされた方を振り向けば、一面の雪野原!と恐れおののいていた景色の中に、ちゃんと宿が建っているではないか。恥ずかしかった。

 宿に戻れば、リーダーにはお説教を喰らうし、私を置いてさっさとふもとに降りてしまった男どもは、どうしたんだ、どうしたんだと口々に心配してくれるが、内心、よくも見捨ててくれたな~である。

 鈴之介、これからの青春時代の中で、いつか二度目のスキー旅行がある。いいなあ、若者。

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 ヴィレッジのシャンソン。先月は私ものぞみちゃんも欠席だったので二ヶ月ぶり。
 そのせいか、きょうは、いつにも増して楽しいひとときだった。

 コードで、うっ!とつまづいたり、ダル・セーニョで戻りそこねて楽譜を見失ったり、相変わらずのうろたえぶりだが、終わってみれば、冷や汗の量が半減している。
 これも進歩のうちかな?そういう事にしておこう。
 
 駅で宇田さんとの別れ際に、思わず、楽しかったね~!と言ってしまった。彼女も同感。

 こういう楽しい事があるから、毎日やっていけるのだ。

 実はヴィレッジのシャンソン会、更にお楽しみがあるのだ。
 ククク…