昨日は枚方のある中学校で職業講話が開かれました。

各界のエキスパートに仕事や生きた方を語ってもらう時間。

消防士、作業療法士、裁判官、ラジオパーソナリティー、モデルなど様々な業種の方が勢ぞろい。

なんで辞めた私が学校にって??

知り合いの先生に、「誰かいい人を紹介してくれない?」と聞かれ、

私がイチオシしたいノンフィクションライターさんに

これまた身の丈知らずに、打診をしたのです。

すると・・・


「いいですよ!」と。


なんとまあうれしいお答え!


そのノンフィクションライターというのが、近藤雄生(ゆうき)さん。






彼は大学の卒業間際、院への進学を控え、インドのヴァラナシという

ヒンズー教の聖地へ1ヶ月ほど旅へ出ました。


ガンジス川では、「聖地で最期を迎えたい。ここで焼いてほしい」と

死を待つ人が、自分の火葬のための薪代を得るために旅行者に乞いています。

そして隣では念願の聖地で焼かれている人。


内臓をも焼き尽くす普通であれば堪え難い光景の隣では、

沐浴をする人、キャッチボールをする子供たち、物売りの商売人たち。


人生の縮図がそこにはありました。


日本社会が求めている進学から就職といった王道のレール、

そんなもんより大切なもんがあるんじゃないんだろうか。


帰らないと人生狂っちゃうなんて思ってる自分がちっぽけに思えたそうです。


「いろんな生き方があっていいはず。世界を見なくては」


その想いが、彼を旅へと向かわせました。

26歳から5年半、世界へ旅をします。






世界を見たいと旅に出ようと思ったのにはもう1つ理由がありました。

彼は吃音に悩んでいたのです。高校になると顕著にあらわれ、

極度に緊張状態に陥ると、自分の名前ですら言えなくなってしまったそうです。

電話も取れない、ここぞというときに伝えたいことが伝えられないかもしれない・・・

そんなプレッシャーが日本での就職という道を阻んでいました。


ライターという経験はほぼゼロのまま、

世界を旅をしながら綴ってみようとライターの道を選び旅立ちます。


旅先では、日本人残留兵、鯨漁一筋の漁師、殺人者の息子をもった父に出逢い、

生き様を聴いてはペンを走らせてきました。


きちんと話せなくても、しどろもどろでもなんとか意思疎通をするという言葉の壁が、

逆によかったのか、彼の吃音はいつの間にかなくなっていました。



彼が最後に中学生に残したメッセージは、





「生き方は無数にある。一人ひとり人生はちがって当然。違うからこそ面白い」


全力でやって叶うか。そんな甘いもんじゃない。

でもとにかく動くこと。考え、もがき、動く、その過程で必ず道が拓けるから。


コンプレックスをエネルギーに変えた、近藤さん。尊敬します。



「伝えることで人の生き方が変わる。そして自分の生き方が変わる」

彼の信条は、わたしの信条でもあります。

いつか一緒にお仕事させてください!





さあ かどまどか もがんばるぞー!!


あっ、近藤さんの本、ぜひ読んでください!

めちゃくちゃオモロいエピソードから、泣ける話まで、たくさん楽しめます♪

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