セ・ラ(峠)を下ってから道路はまた山肌伝いに大きく迂回し、ようやくタワンに近づいてきた。
タワン川に注ぐヌラナン滝、続いてタワン郊外にあるダライ・ラマ6世の生誕地ウルゲリンゴンパに寄ってからタワンの町に入った。
小学校の制服がブレザーやし。アルナーチャル・プラデーシュ州では多様な民族ごとに言葉が違うので、ヒンディーを共通語にしているようだ。町で英語はあまり通じなかった。
亜大陸の東端にいるのとヒマラヤ山中のため、16時には山に陽が落ちる。前夜ディランでかなり冷えたので、タワンはどんなに寒かろうと心配したが、気温は同じようなもので杞憂に終わった。夜は宿の前の道に出て、ひんやりした空気の中かなり長い間満天の星空を楽しんだ。町の方からディワリを祝う爆竹の音が響いている。
夜が明け、宿の窓から正面に立派なタワンゴンパが見えた。この日はタワンゴンパには向かわず、チベットとの国境に近いジミタン村まで往復9時間のドライヴ。
途中のルムラでチャイを飲みながら休憩。道路脇では、この地方独特のヤクの毛で編んだ帽子を被ったタワン・モンパの婦人たちが野菜の量り売り。民族衣装もきれい!
細い山道を走って昼過ぎにジミタン村に到着。北にチベット、西にブータン国境までの距離それぞれわずか5km。ダライ・ラマ14世がチベットから亡命して辿り着いたという小さな村には、ゴルサム・チョルテンと呼ばれる巨大なストゥーパが建立されていた。ジミタンでランチを済ませてからタワンへの帰路に着く。道路脇にはマニラカンがよく見られた。お堂の中では水の流れを利用して常にマニコロが回り続けている。タワンから先は道が悪かったので、この日帰りドライヴはかなり疲れた。
翌朝、夜明け前にいよいよこの旅のハイライト、タワンゴンパに出掛ける。暗い中ドゥカン(本堂)に入ると、少年僧たちが並んで朝のおつとめ中だった。小部屋の中では大人の僧が読経中。夜が明けておつとめが終わり、ドゥカンから一斉に出て来た少年僧たち。下の建物の前にみんなで列を作ったので、何が始まるんだろうと見ていたら、ひとり1枚づつ朝食の支給。僕も1枚もらったけど、このフワフワパンはミルク・バターたっぷりでおいしい!
タワンにはアニゴンパと呼ばれる尼僧院もある。ドゥカンの前にいたかわいい尼僧が勉強の手を休めてこちらにどうぞと中を案内してくれた。あまりにかわいかったのでお礼に抱きしめたかったが、仏様の手前それも罰当たりかと思い留まる。景色や自然ももちろんいいけど、人の好さに触れられて心動かされたなあ。
少し町を散策してからいざ出発。最後にタワンゴンパの正面から振り返ってみる。ありがとう!いやあ、いい思い出ができた。来るときガスって周りの景色が見えなかったセ・ラから、帰りは山道が見晴らせた。桃源郷に続く遥か険しい道。
またディランで1泊してから山を下り、チェックポイント過ぎてアルナーチャル・プラデーシュ州を出た瞬間、あれ?風景も気候も人種も文化もすべてが一変。魔法かこれは?さっきまでの体験は夢だったのか?
折角なんで茶園でアッサムティー頂いてからデリーへの帰路に着く。
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