バレーボール部主将の桐島が部活をやめるという噂が駆け巡ったことに端を発する騒動を描いた作品。原作は朝井リョウ、監督は吉田大八、出演は神木隆之介、東出昌大、橋本愛、大後寿々花他です。
（2012年度：ショウゲート）
これは衝撃作！ タイトルになっているにも関わらず、桐島らしき人物が出てくるのはほんの一瞬だけ。『鬼龍院花子の生涯』（主役は花子ではない）以来の衝撃度です（笑）。同じ時系列のエピソードを視点を変えて複数回描く手法は『ラヴァーズ・キス』（成宮寛貴、宮﨑あおい等が出演）でも使われてましたが、群像劇に適した手法ですね。各々の繊細な心理描写が秀逸です。それと勝ち組と負け組の対比が面白いです。特に男子メインの二人。宏樹は長身イケメンでスポーツ万能。カノジョがいて、性格もいい。でも、野球部の幽霊部員。きっとやれば出来る子なのに努力しない。前田は冴えない映画オタクの映画部部長。当然女子にはモテず、小馬鹿にされ、映画作りのセンスもイマイチ。でも、とことん好きなことに打ち込んでいる。一体どっちが有意義な高校生活を送っているのか？ 2010年代の青春映画の名作です。
（チャンネルNECOで鑑賞）