姉と私で分かれて、両方の女の見張りをすることにした。


姉は家庭持ちの同級生の方を。


私は独身の方。


まずは、父の車があるかどうか確認する。


正直、ないことを願っていた。







駐車場には見慣れたセダンの車があった。


ナンバーも父の車のものだった。


心臓がバクバクした。


姉に報告の電話を入れた。


カメラを構え、アパートの壁にぴたりとくっつき、父の車の向かいで待った。


聞き慣れた声が聞こえてきた。


楽しそうに笑いながら近づいてきた。