補助輪を外せばすぐに自転車を操るけいちゃん信じられない

最近、兄ちゃんの周囲で、自転車の補助輪を外す子が目立つようになってきた。
(そろそろかなあ…)
と思いつつも、そうなると当分は親子で練習ということになる。決心がつきかねていたが、本人に「どうする?」と尋ねると、
「うん、外したい!」
ということで、近所の自転車屋さんに一緒に出かけることになった。

自転車屋のおばちゃんが手際よく補助輪を外し、代わりにスタンドを取り付けてくれた。運転しやすいようにサドルの位置も高くした。作業の様子を鼻歌交じりに眺めていた兄ちゃんに、
「ぼく、今日はずいぶんと機嫌がいいんだねえ~」
とおばちゃん。いいえ、この子はいつも上機嫌なんですけど。

そのまま、近くの公園に行って練習開始。最初はパパが荷台を支えて走らせる。これがけっこうきつい。腰をかがめるので、すぐ足に来た。2本目、3本目と走り、
「もう、パパはダメだよ」
とへたり込んだ。ところが兄ちゃんは、そんなパパをしり目に、1人で自転車をすいすいとこぎ始めた。

信じられない光景だった。兄ちゃんは補助輪を外して3分後には自転車を自在に操っていた。パパの前で急ブレーキで止まり、
「どうして、すぐに乗れたのかなあ?」
と自問する兄ちゃん。その姿に、
(ちょっと、カッコいいかも…)
と、パパはときめいた。自宅に帰って報告すると、
「そりゃあ、ばあちゃんだって自転車はすごかったからねえ~」
おみそれしました。