工作の好きな子のため空き箱を捨てずに仕舞う父親となる
4歳の兄ちゃんは工作が大好きだ。身近な材料を使い、閃いたものをパパッと作る。昨日はカラの牛乳パックをいくつも重ねて、背丈より高い西洋の城を作った。先週は拾ってきた木の枝で飛行艇を作っていた。枝の曲がった部分を垂直尾翼に見立てた、なかなか面白い作品だった。
工作しているときは作業に夢中になる。手を休めず、どんどん作り込んでいく。時折、
「ねえ、いらない箱はない?」
とか、
「はさみはどこか知らない?」
とか訊いてくる。
「ここのところを真っ直ぐにしたいんだけど…」
と助言を頼まれることもある。4歳と53歳が額を寄せ合って解決策を真剣に議論する。
兄ちゃんの工作好きはブロック遊びが出発点だ。始めは簡単な自動車や飛行機などを作って、それで遊んでいた。腕を上げてからは、複雑な宇宙船や丸みのある恐竜を上手に作り、
「これ、どう?」
と見せてくれるようになった。壊すのが惜しい作品は写真に撮り、家族のアルバムに収めている。
兄ちゃんを見ていると、亡き父にプラモデルやグライダー作りを教えてもらった子供の頃を思い出す。時計職人だった父は手先が器用な人だった。その父が遺した道具をパパも使い、兄ちゃんも使うだろう。空き箱を見つけると、捨てずに大切に取っておく父親になって、そろそろ半年になる。