PARCO PRODUCE2024「オーランド」を観に行きました。


夜割チケットがあったので、夜公演を観ることに…。


八ヶ岳から直行すると、渋谷はゲリラ豪雨。休憩したかったけど、諦めて早めに劇場へ。

荒天で10分繰り下げてスタートすることが案内される。


開演前のステージ。

天井付近に茂った樹木の葉と、麻袋のようなものがぶら下がっている。

四隅に椅子、背後に出入り口。

ステージ前には客席に下りる階段がある。

客席通路を使う演出があるようだ。

緩やかな八百屋舞台。


樹木は樫の木。これは、後にオーランドが出版する詩集のタイトルにもなっている。


効果音はバイオリンの生演奏。


河内大和さんがまさかのエリザベス女王(1世)。

これ…イギリスから苦情来ないかな?大丈夫かな?😅


ウエンツくんも、谷田さんも女役がある。

ウエンツくんの女装、カワイイ。


宮沢りえさん、脚、細っ!

少年役が凛々しくてステキ。

出ずっぱりですごいセリフ量だった。

相変わらずお美しい…🥹

男性陣は群唱。コロスみたいな役割が多かった。


セリフは散文的で叙情的で、全編、詩を聴いているようだった。

背後の壁に章題のようなキーワードが映し出される。


オーランドがイスタンブールで女性になる。

いつ宮沢りえさんが入れ替わった??


そんなオーランドは、男の世界と女の世界の両方を覗くことになる。

「どちらも変わらない、お互いに似た世界を持っている」そんな感想だった。


しかし、周りの人の扱いは変わる。

「所詮、女だ」という言葉をぶつけられる。


オーランドはトランスジェンダーと呼ばれる。女だと相続権を失うため、お家存続には男であることが必要だった。


ストーリーとしては、女性として生きるオーランドの生きづらさと、その生き様を描いていると思う。


⚠️以下はネタバレが含まれます。



オーランドが、16歳の少年貴族から女性に変わって、400年の時代を駆け抜ける。その点はなんだかSFっぽい感じもする。

エリザベス1世の貴族の時代から、資本家の時代へと変遷する。


ヒキガエルを服の中に入れて男性を撃退したり、たまに男っぽい言動が出たりするのが面白い。


第2幕で、ウエンツくんがフンドシみたいなパンツ一丁に、ガラケーだけを手にして現れる。

ロボットみたいな動きをしながら、「本だけが娯楽」と言いながら歩く。

背後には地球🌏

原始人みたいだけど、ガラケー持ってるから違うよな…🤔


やがてオーランドは、男性の中に女性がいる人(同類)と結婚する。

「結婚していて、詩を書いていていいのか?」つまり、仕事をしていて良いのか?という疑問。

「売れなくて良いから、自分の中にあるものを書きたい」「売れなければなんにもならない」

ザ・資本主義😅


オーランドは、自動車を運転するモダンなママになる。


終盤、ドサッと紙の瓦礫が落ちてくる。

ステージも剥き出しの状態に…。

これは…荒廃?

背後に戦争の映像が爆撃音とともに映し出される。


オーランドは「私はここにいる!」と言い、何かを必死に叫ぶ。

彼女の詩は、叫びになった。

でも、叫ぶ声が聞こえない。


ヨロヨロと歩きながら、瓦礫の中から赤ん坊(人形)を拾い上げる。

その子を大切そうに抱いて、光のほうへ歩き去る。

未来へ向かって。次世代に託すために…。

そんな印象のラストだった。


ロビーに百合の良い香りがするお花があった。


原作:ヴァージニア・ウルフ

翻案:#岩切正一郎 さん

演出:#栗山民也 さん


出演:#宮沢りえ さん #ウエンツ瑛士 さん #河内大和 さん #谷田歩 さん #山崎一 さん


#オーランド

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#観劇記録