TAAC「静かにしないで」を観に行きました。


劇場がまるっと、コンクリ床のお店の調理場になっている。 

使い込まれた調理器具や日用品が、ごちゃごちゃと生活感たっぷりに並んでいる。

ホント、こういうお店ありそう。

下手奥に、上階へ続く階段がある。


永嶋柊吾くんが終始素晴らしかった。

終盤の本音でぶつかり合う兄妹喧嘩は、リアリティと迫力があって引き込まれた。


序盤の兄弟二人の会話は、どこかよそよそしくて遠慮があって、平坦な感じで進んでいく。

そこへやって来たウーバーの碓井さんが、場をかき回す異物のような存在なのは明らか。

さて、ここからどうなる?


碓井さんのキャラが、最初はよく分からなかった。

あんなに激昂するようなやり取りあったっけ??

やたら絡んでくる感じから、ふてぶてしいキャラっぽいけど、高畑さんに好青年感があって、ちょっとチグハグかなぁと思ったり…。

もっとイヤーな感じでスタートしても良かったかも。迷惑系YouTuberみたいな。

それが暗転後、キャラが生き生きしてきた。兄弟喧嘩を固唾を呑んで見守っている。

どこか憎めなくて、根は良いヤツ。

じゃなきゃ、もう一回やって来ないよね😆


タイトルの「静かにしないで」は、リツの言葉として出てきた。

周りが賑やかなら、無意識に叫んでしまう言葉や動きが目立たないから「静かにしないで」と思うのだ、と…。


リツは「許されたいなんて思ってない」と言っていたのに、深々と一礼して出て行ったところにハッとした。


見送ったユウサクの「フレー!フレー!」は、リツへのエールと、誕生した日と同じ祝福の雨に向かって「降れ!」と言ったんだなぁと思った。

碓井さんの「聞こえましたよ」が無くても、リツに届いたのは伝わった。


作・演出∶#タカイアキフミ さん


出演∶#永嶋柊吾 さん #小林リュージュ さん #高畑裕太 さん


#静かにしないで

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