「メディア/イアソン」(2回目)を観に行きました。


世田谷パブリックシアターの1階客席は上下の可動式。この作品はおそらく一番高い所まで上げている。

最近私が観た作品は下げているものが多かったから、珍しい。

ステージも一番高い位置に上げている。


客入れの音楽がマンドリンぽい(たぶん違うけど)。


ギリシャ悲劇って、シェイクスピアみたいで、言葉を聞き取ってついて行くのが難しい。


子供らのセリフで始まる。

「母さんは?」

「アテナイへ行ったよ」

「父さんは?」

「泣きながら何処かへ行ったよ」

これはラストだった。

そこから、彼らが産まれるずっと前に遡る。

時折「今」に戻りながら、父と母の出会いと諍いまでを綴り、またここに繋がる。


メディアの父であるコルキス王は、イアソンを亡き者にしようと、難敵たちのもとへ行かせる。しかし、彼に恋したメディアは生き残る術を授ける。

その後のイアソンの行動は、全部メディアが「やりなさい」と伝えたことの再現なので、進行が分かりやすくて助かる🤣


父の邪魔をしたことで国にいられなくなるメディア。

イアソンたちの船に乗って脱出するが、アルゴー船の者達は、このままメディアを連れて行くのかコルキスに引き渡すか、審判を受けさせようとする。

戻ったら殺されると、メディアはイアソンにすがり、助けを求める。

イアソンは、メディアを助けて結婚。

これ、愛はあったのか??


⚠️以下は少々ネタバレがあります。



最後の照明の使い方が秀逸。

メディアがステージ後方から暗がりを真っ直ぐ歩いて来る。

ずっとシルエットなのだが、ステージ前方ギリギリで、血まみれの衣装が浮かび上がる。衝撃…。


「なーのーにー、お前はー!!」

地縛霊みたいになってる芳雄さんの声が聞けるのは貴重だ。

メディアに呼び出され、「呼ばれてやって来た」と、髪をかき上げる仕草がカッコイイな…。


三浦宏規さんのフラッグのパフォーマンスが素晴らしい。

ハープを持って、はにかむアプシュルトスが可愛かった。

(メディアにバラバラにされちゃうんだけど…)


劇中歌は、歌っているときと録音のときがあった。

南沢奈央さん、目力がすごい。


【原作】

「アルゴナウティカ アルゴ船物語」

作:アポロニオス

翻訳:岡道男 さん

「メデイア」

作:エウリピデス

翻訳:中村善也 さん


脚本:#フジノサツコ さん

演出:#森新太郎 さん


出演:#井上芳雄 さん #南沢奈央 さん #三浦宏規 さん #水野貴以 さん #加茂智里 さん


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