山田ジャパン2024年3月公演「愛称⇆蔑称」を観に行きました。
こんなに面白いと思っていなかった。ちょっと予想を超えていた!
意見交換会のシーンは、本物の討論を見ているようにしか見えず(セリフがあるとは思えないほどで)、迫力や熱意があり、入り込んでしまった。
カーテンコールでいとうあさこさんが言っていた通り、あまりの没入感に客席から手を挙げたくなる。
酒巻さんがヒステリックに叫び続けていたのがちょっとお芝居感があったけど、他の人が確認のために要点を繰り返すと「ええ、そう言いました!」と切り返すのは、苛立って議論する人によく見られるパターンだなと思う。
後で「酒巻さんは優しい」と言われるが、正直理解できなかった。
意見交換会のときに、挨拶してる人を不機嫌そうに無視したり、叫び続けたり相手に畳みかける隙間に、どこか優しさの片鱗が見えていれば、もう少し理解しやすかったと思う。
感情的になっている人に「冷静になりましょう」とか「落ち着いて」は、言ってはいけないのね…(トーンポリシング)。
言いたくなるなぁ。
お互いに自分の結論ありきで、議論は平行線。
転機となったのは「必要なのは想像力」という言葉。
畑中先生が出した結論は、誰かにとって脅威となるのであれば、そのリスクが無い方を選ぼうという「仮の結論」。
浜名一聖さん演じるお父さん。
熱い人なんだと思う。人情があって、畑中先生が話すあだ名を巡るいじめの実例で、学校側の対応に自分の事のように怒りをあらわにする。
悪人は一人もいない。
ただ、立場や考え方が異なるだけ。
でもそれをどうやって折り合いをつけるのか…幸いにも、畑中先生の結論は受け入れられた。
オープニングで畑中先生が花火を見ながら語っていた。千曲川花火大会は佐久市の名物だと。
でも実はそれは大きな伏線で、ラストで彼が言う。
「みんな、違う角度で同じ花火を見ている」と。
皆同じものを見て、同じように円に見えているはずなのに、見ている角度が異なることで、受ける印象が変わる。
キレイと思う人もいれば、怖いと思う人もいるかもしれないのだ。
そういうことを想像する。
それが、多様性を受け入れ、より多くの人が生きやすい場所を作るヒントなのかもしれない。
セットは二段組みのステージ。
下段は職員室。
上段は、上手に誰かの家のリビングで、下手に教室と、全部で3面ある。
これも、なかなか面白い。
初めて来た六行会ホール。
大きさは本多劇場くらいかな。
隣に品川区の図書館があり、早めに着いたのでのんびり本を見ていた。明るくて落ち着いた雰囲気の、良い図書館だった。
グッズが面白くて、ロンTの背面はキャストの学生時代のあだ名が書いてある。
ポスターも500円と劇団価格。
ここはシモキタか?
着いたときに裏の神社にご挨拶してたら、出演者らしき人とすれ違った。
脚本・演出:#山田能龍 さん
出演:#原嘉孝 さん #いとうあさこ さん #黒田アーサー さん #松田大輔 さん(東京ダイナマイト) #二葉勇 さん #二葉要 さん #横内亜弓 さん #羽鳥由記 さん #浜名一聖 さん #長江愛実 さん #布施勇弥 さん #高島麻利央 さん #金子美紗 さん #西雲アキラ さん 他
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