「インヘリタンス-継承-」(前篇、2回目)を観に行きました。
開場して間もないロビーに、マシューさんがいた。
通訳さんと一緒に巨大ポスターを使って、出演者を照合していた。
「彼は…ああ、Young Ericだ。Old Ericは上で(福士さん)、彼は…ウォルターだ」という具合。
撮影がかなり前だったから、みんな髪型や雰囲気が変わってしまっていて、最も識別できず困っていたのは、山本さん。髪型変わりすぎ!🤣
マシューさんも「The hair confuses me.」とつぶやいていた。
全て判明して「Now, I figured out!」と言っていたので、思わず声をかけてしまった😆
緞帳代わりのメッシュ幕に映し出されている言葉。
その向こう側で役者さんたちがスタンバイしている(板付きスタート)。
背中に投影した文字が映っている。
アダムがエリックのアパートに来たシーン。ジャスパーと脇でコソコソやっている小芝居が面白かった。
アダム「二重?👁」
ジャスパー「俺、二重!」
何の話?🤣
エリックのパンツはガーベラ柄🌼。
オレンジと白…そうか、花柄か🩲
彼が脱ぎ捨てると、ジャスパーが嗅いで、頭に被るのがクレイジー😅(秀才なのにね)
山路さんの「ウォルターはいろんなものを人にあげていた。本とか…本とか、本とか📚」は、アドリブではなく、セリフだった🙇
新原泰佑くん。
ロミジュリでのマキューシオがめちゃくちゃ輝いていた。
今回は繊細で狡猾な若者。
こちらも良かったけれど、ギラギラした役がまた見たいと思う。
前篇最後に、E.M.フォースター(モーガン)は、カミングアウトせず生涯を終えたことを責められる。
(「モーリス」は死後に発表された)
彼はそこでストーリーテラーを止め、物語から去っていく。
あとは自分たちで、自分の言葉で綴りなさい、と。
休憩前のシーンで表示された、HIVによって死亡した人の名前。
日本人3人のうち、昨日思い出せなかった3人目は「熊谷登喜男」だった。
「全ての州で同性婚ができるようになった」
というセリフがある。
最初に認めた州はニューヨークだったか…?そこから全米で認められるまで、ずいぶん年月がかかっていたんだな…。
今日は2階は全て空席。祝日でこれはなかなか厳しい…。
1階はほぼ満席だった。
終演後にマシュー・ロペスさんのトークがあった。最後は写真撮影できた。
以下はそのメモ。
・日本のホスピタリティは?
・日本を楽しんでいる?
・アジア初演はどうだった?
・この作品は長い作品だが?
→長いからクリエイションは疲弊したが、オリジナルキャストは家族のようになって、みんな今も仲が良い。
・自分のセクシャリティについて
→ゲイだと認識したのは90年頃。
保守的な地域で育ったから辛いこともあった。
これ(ゲイであること)は、喜びでもあるがトラウマでもある。この作品は、痛みに向き合うことだった。
・インスタに断酒のことが載っていたが?
→私の人生はアルコール依存のことを抜きに語れない。これはトラウマとも関係がある。この辺りは第二部で主にトビーのエピソードで描かれる。
今まで巷のラブストーリーは、異性愛のものしかなかった。
しかし、今は私達(マイノリティー)の言葉で、真のストーリーを描くことができる。
そして、ストレートの人たちがこの作品を観て、自分の姿をその中に見出していることが嬉しい。
・この作品を思いついた2008年とは?
→プレップが予防薬として使われることで、 性が恐怖と後悔に結びつくことがなくなった(日本では予防薬としては今年6月から)。この作品でもアダムのサウナのエピソードで触れたが、それまでは恐怖と後悔に直結していた。
私は日本語は分からないが、日本のお客さんがイギリス、アメリカのお客さんと同じ反応をしている。
作家の仕事は孤独だが、こうして言語や文化を超えて伝わる(バックグラウンドの異なるお客さんと繋がる)ことで、孤独の先には喜びが待っている。
・政治への思いは?
→ロンドンの興行中でトランプ政権が誕生した。みんなヒラリーが当選すると思っていた。現実に合わせて脚本を書き直した。
昨日前後篇を観て、またあの時が蘇ってきた。
歴史(過去)になってほしいと思うが、昨今の情勢からしても、なかなかそうはならない。
・ヘンリーのようなジェネレーションが違う人たちは?
→ヘンリーは年配のゲイ。愛しにくいキャラかもしれない。保守派で共和党支持者。
彼はけっしてクレイジーではないので、意見に同意できないとしても、彼の言葉を傾聴することは必要だ。
作:マシュー・ロペス
(E・M・フォースターの小説「ハワーズ・エンド」に着想を得る)
演出∶#熊林弘高 さん
出演∶#福士誠治 さん #田中俊介 さん #新原泰佑 さん #柾木玲弥 さん #百瀬朔 さん #野村祐希 さん #佐藤峻輔 さん #久具巨林 さん #山本直寛 さん #山森大輔 さん #岩瀬亮 さん #篠井英介 さん #山路和弘 さん #麻実れい さん(後篇のみ)
#インヘリタンス
#舞台観劇
#観劇記録