「『テラヤマキャバレー』Inspired by Shuji Terayama」を観に行きました。


ステージには、赤いキャバレーっぽい緞帳。

その前にマイクスタンド🎤が一つ…。


主演は香取慎吾さん。

舞台で観るのは初めて。新しい地図の他の二人は観たことがあるから、香取さんが舞台をやるのは久しぶり?


脇を固める俳優さんが面白い。

ミュージカルの常連さんたち。だからきっと、歌が多いんだろうな、と想像。


私の興味の一つは、脚本を書いた「ゆうめい」池田亮さん。

ゆうめいの作品は2つ観ている。

いずれも小劇場で凝った展開をする作品だったけど、日生劇場とな…?


開演5分前。

けたたましいベル🔔の音が響く。


何と言うか…皆さんの喉が心配😳

ほぼ叫びっぱなし。

開演前のベルみたいな、けたたましいお芝居だった。

小劇場っぽさがある。寺山修司だから、そりゃそうか。

最近の日生劇場では、あまり観る機会が無さそうな作品。「ザ・日生劇場!」みたいなものを期待している人は戸惑うかも。


歌うだろうなーと思っていた人は、みんなソロがあった。

白粥がシンバルを持つと、いつ落とすかとハラハラしながら見てしまう。


「死」の衣装が白ずくめで、寺山修司は黒ずくめ。

イメージからすると逆だから、この配色は面白い。


舞台美術がクラシックな雰囲気で洗練されていた。

バンドの人たちが組み込まれていたのも面白い。

第1幕はステージ奥にもセットが置かれているが、センターブロック以外だと見切れると思う。

まぁ、見切れても、大きな支障は無いが…。


「俺の墓場は言葉」

「死さえも連れて行くことはできない」


寺山が過去に行って出会ったのは近松門左衛門。曽根崎心中の制作中。

死んだ人の心を表現できているのか?は、死んでしまっているから知りようがない。

死後の世界は「来れば分かる」=「来るまではわからない」。


三島由紀夫の言葉。

その後存命だったら、どんな言葉を綴っただろう?「電話を離さない」現代の人に向けて、何と言っただろうか…?


寺山修司が未来(2024年)に行き、吐き捨てるように言った「言葉が無い」は、「言葉がここには存在していない」と、「言うべき言葉が無い」という、ダブルミーニングなんだと思う。


時折登場する指👇は、どんな意味があるのか?…よくわからなかった。

指差す先にあるモノに、意味がある時と、無さそうな時がある。


「想像」すれば、誰しも舞台に立つことさえでき、死んだ人と話ができ、足りなかった言葉をもらい、過去も作れる。

寺山が作りたかったのは、虚構の過去なのか?それとも新たな未来なのか?

どちらなのだろう?


「明日はどっちだ?」

3本目のマッチは、寺山をどこにいざなったのだろう?

過去?未来…?


最後にかかってきた電話は、あなたが「電話を待ってる」人からのもの(客席に受話器を向けていた)。

あなたが待っている人は、誰ですか?

あなたが待っている言葉は、何ですか?

 

演出∶デヴィッド・ルヴォー

脚本∶#池田亮 さん


出演∶#香取慎吾 さん #成河 さん #伊礼彼方 さん #村川絵梨 さん #平間壮一 さん #花王おさむ さん #福田えり さん #横山賀三 さん #凪七瑠海 さん(宝塚歌劇団)ほか


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