前回の続きです。
ようやく手に入れたCDP-X7ESD、想定より少し金額がオーバーしましたが、それより大事なのは「果たして動くのか?」です。
手続きを済ませ商品到着を待ちます。扉の開閉問題ですがモーターが生きていれば原因はある程度絞られてきます。もしベルトやグリスの固着なら以前手に入れたCDP-X77ESで経験済みだからです。ピックアップは違うがメカの基本構造はほぼ同じなので対応できると踏んだのです。
何日かして商品が到着、早速開梱し取り出しますがやはり「重い」です。腰を悪くしそうなくらいです。まず、外観をチェックします、思ったより傷も少なく程度はいいようです。そして次はいよいよ電源を入れてみます、ディスプレイが光ったので電源はOKです。そして説明にもあったトレイの問題、やはりうんともすんとも言いません。状態を詳しく探るべくコンセントを抜いてキャビネットを開けます。その際扉の蓋が6角で止まっているので後でメカだけを取り出す際邪魔になるため今のうちにはずしておきます。
キャビネットを外すと中身が見えてきました、ピックアップが生きているか確かめるためにトレイを静かに手で引き出してCDを載せ扉を閉めます。そしてコンセントを差し、いよいよ電源を入れる・・・これが一番緊張が走る瞬間です。もしTOCを読み込まなければピックアップの死亡が確定するからです。願いを込めて電源を押します、どうでしょうか?見るとCDが回り始め表示部に総時間が表示!やった~!少なくともピックは死んでいなかった。再生ボタンを押してみます。すると時間が経過しているので再生されているように見えます。再生されているのか?慌ててヘッドホンをつけたら両耳から桑田佳祐の「明日へのマーチ」が聞こえてきたので『よっしゃ!』思わずガッツポーズしてしまいました。
こうなると扉の問題を解決せねばならず一度CDを取り出しコンセントを抜いた後、メカを取り出すことにしました。コネクターを外しゆっくりとメカを外します、X77ESDと同じ要領なので比較的楽でした。
2つのプーリーをかいしトレイを開閉するのですがこのプーリーの軸に塗ってあるグリスが例の茶色のグリス・・・そうですSONYで固着の原因となるあの有名なグリスです。プーリーを外し完全に茶色のグリスを除去し新しいシリコングリスを塗ります。ここで1度開閉するかどうか確かめました・・・モーターが動き扉は動こうとしますがどうも動きが悪いようです。どうもトレイの下のところにも例のグリスが悪さをしているようです・・・ここも完全な状態にするために一度トレイを外すのですがこのタイプのメカはワイヤーがあって外したはいいが組むときに元通りにしないと動きが悪くなるのでバラす前に写真を撮ってから外しました。
ここにもシリコングリスを塗布し元通りに組みなおしもう1度動作を確認。(モーターが生きていてよかったです)
すると少し遅いながら開閉する事が出来ました。グリスを生きたわせるため何度か開閉動作を繰り返し開閉がスムーズになった事を確認し今度はCD-Rが再生できるか?確かめました。
読み込むCDとそうでないディスクがあり禁断の処置ではあるがピックアップの出力調整を少し強めました。すると読めなかったCD-Rも再生可能になりました、これ寿命を縮める事になるんですがメインとして頻繁に使う訳ではないので当面は大丈夫でしょう。いずれ高額ですが新品のピックを手に入れられたら・・・と思います。
こうなるとサイドウッドが無いのがつくづく残念になります・・・が、以前、廃棄した555ESAのサイドウッドを333ESJにつけていた事を思い出し、早速これをX7ESDに装着しました。標準装備の物とは違うが見栄えが断然よくなりました。これでトレイの問題は解決されました。
最後に。
やはり、通電を確認しましたと言うだけの説明の商品の入札は勇気がいりますね。返す返すも開閉動作や再生が出来て本当に良かったです。これでホントの意味でオーディオ機器の入札を控えることができます。後は各機器の状態確認とメンテ、機器の整理を徐々に進めることが当面の課題になりそうです。
*表題の写真は今回入手したものではなく製品紹介に使われた同型機種の写真です。