合成麻薬MDMAの所持容疑で、女優の沢尻エリカ容疑者(33)が逮捕された事件で、警視庁による鑑定の結果、沢尻容疑者の尿からは、違法薬物の反応がまったく出なかったことがわかった。

尿鑑定の結果、薬物反応が出なかったことで、今後、沢尻容疑者の捜査にどんな影響があるのか。

まず、沢尻容疑者は「10年ほど前から薬物を使用していた」と供述しているが、尿鑑定が「陰性」だったことによって、薬物の使用の罪については、立件が困難になる。

薬物の使用を裏づける鑑定としては、「毛髪鑑定」というのもあるが、常習者の場合は、1カ月以上反応が出る場合がある。

ただ、毛髪鑑定の場合、使用した時期の特定が難しく、それだけで「使用」を裏づける証拠としては、不十分になることもある。

また、今回の尿鑑定の結果で、今後、薬物の所持の捜査にも影響が出るおそれがある。

フジテレビ社会部の平松秀敏デスクによると、今回のMDMAの所持は0.09グラムと微量で、使用が裏づけられない場合に、仮に今後、沢尻容疑者が否認に転じたとすると、本人のものだったことの立証が困難になる可能性もあるとしている。

このため、警視庁は今後の捜査で、沢尻容疑者が、いつ、どこで、薬物を使用したのかを具体的に裏づける必要が出てくると指摘している。

(フジテレビ)

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