パートで働きだしてから約2年になるころだった。どうしたら、家を出られるか(都営住宅に応募していたが高倍率のため当たらずにいた)、子どもたちが転校や転園になるがいいのか、費用はどうする?など、問題があり、なかなか動きだせずにいた。
そんな時、転職サイトの会社で働いている友人から、グループLINEではなく、個人LINEにガチな連絡がきた。
色々あるとは思うけど、一刻も早く転職するべきだ。少しでも若いうちに転職しないと、採用率も選択肢も狭まる。
わたしは我に返った。そうだ、色々言ってる場合ではない、稼がなくては。
まずはパート先で正社員になりたい、給与も最低いくらは欲しい。と掛け合ってみた。
しかし、そのようなルートは稀とのことで、パートの時給を上げる、というのではどうかとのことだった。わたしは断り、契約終了を申し出た。まだ転職先は決まっていなかった。
事務職につきたいと思い、100社以上に応募したがほとんど書類で落ちたし、面接に行っても、子どもがいるので残業はできない、と言うと、契約社員やパートでの採用、もしくは不採用ばかりだった。
友人に相談し、やはり前職の資格を活かしたほうがいいのではということになった。
苦渋の決断だった。病んで辞めたので、戻ることに対して抵抗もあった。しかし、もはや選んでいる場合ではない。資格を活かした仕事に応募することにした。
すると、あれよあれよと仕事が決まった。しかもありがたいことに、借上げ社宅制度があり、家賃も半額ほどの支出で済むことになった。
わたしは引っ越しの計画をした。彼とは全く接点のない人生を送りたい、と思った。きっと住所を知らせると、知らぬ間に入浸り、また同じ生活に戻っていくだろう。それは避けたい。
役所や警察署に行き、相談、手続きをした。
警察署で、4年ほど前にケンカで押されて流血した話をして、DVと認めてもらい、住民票を辿れないようにした。
彼にバレないよう、子どもたちに引っ越すのを伝えたのは、上の子(小4)には前々日の朝、下の子(年中)には、当日の朝だった。
引越し業者の何社かに見積もりをお願いしたが、ある業者に事情を話したところ、絶対に荷造りが間に合わないから、こちらからお断りしたい、と言われた。そんな無謀な作戦だった。
次回は、続・夜逃げ決行を記そうと思う。