小さい頃から、子どもに関わる仕事がしたいと思っていたわたしだが、学生のときは、専業主婦になりたいとも思っていた。子どもが好きなのだから、自分の子どもを育てることが1番の幸せ、と考えていたのだ。

お望み通り専業主婦になったわたしは、息子を幼稚園に迎えにいき、帰りに子どもたちを公園や児童館で遊ばせつつ、ママ友たちとお話をする、という毎日を送ることとなった。理想の生活のはずだった。ママ友たちは、みんな穏やかでとても優しい人ばかりだった。

でも、専業主婦なりたてのときは、子どもたちをぼんやり眺めて毎日過ごすことに違和感があり、何も生産することのない、消費するだけの存在になったのだ…。これでいいのか?とソワソワした。
とはいえ慣れてくると、ママ友たちは、同じか立場の人ばかりなので、悩みなども共有できるし子どもも嬉しそうで、充実感があった。

一方で学生時代の友だちは子育てしながらバリバリ働いており、自分と比べて、何者でもない自分でいることが苦しくなる日もあった。
自己肯定感がないと、どこにいても自分の居場所と自信を持って言うことができず、本当に生きづらいなと思う。なんやかんや文句の言う自分が本当に嫌になる。

第二子が産まれ、家には穏やかな時間が流れた。子育ては噂通り一人目よりはだいぶ楽だった。今回は産後うつのようにはならなかった。でもこのあと、彼と結婚してから最大のケンカをすることになった。