宇宙刑事レイカース3 無限融合(アトミックショック) 第48話 | 宇宙刑事レイカースFUN

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「・・・・おい  こっちの映像 また全てダウンしたんだが、そっちはどうだ?」

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「えっ! そっちもか ・・・・どうする? 報告するか?」

監視衛星からの映像監視を担当している妖怪兵達が、ヒソヒソ話をしている事にカルートスは気付いていた

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「貴様ら! さっきから何をヒソヒソ話している!」

最近、機嫌の悪い妖鬼将軍オ・カルートスの逆鱗に触れたかと思い二人の妖怪兵は、飛び上がるように立ち上がった

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「ほ、報告します! 監視衛星からの映像が、また全てダウンしました」

実は最近、鬼岩島基地の設備が 色々な所で不具合を生じていた

理由は、今まで鬼岩島基地に残り 基地のメンテナンスをしていた機甲軍の部隊が、鎧将ギ・ガイブと一緒に、全てロア次元に有るロア要塞に帰還してしまったからだった

所詮、妖鬼軍は妖術を得意とする妖怪のような兵士の集まりである

最先端のテクノロジーの集合体の鬼岩島基地を、単独で使いこなせる訳が無かったのである

カルートスの機嫌が悪い原因は、そこだった

その原因となったのは、機甲軍を鬼岩島から追い払った自分だったので なおさら、頭にくるのである

「このオンボロ要塞が! 早く、調べて何とかしろ!! くそっ、腹立たしい!

             一応、何か有るかもしれん! レーダーによる監視を強化しろ!!」

カルートスのイラ立ちは、増すばかりだった

機甲将軍ゼ・ガルバスに、メンテナンスの為の機械兵の派遣要請をするのは簡単だった

しかし、それは妖鬼軍が機甲軍に劣っている所が有ることを公表することと同じなので、プライドの高いカルートスに出来るはずがない事だった

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「どいつもこいつも、当てにならん! ゲルゲソをジュラ星に行かせたのは、早計だったか!?」

カルートスは、頼りになる副官を特務の為に 単独で銀河の辺境の星に行かせたことを後悔していた





 



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「司令! 鬼岩島要塞上空の監視衛星の破壊を確認しました」

銀河連合艦隊司令のサワムラは、深くうなづいた

「これで、鬼岩島のダーク・ロア部隊は外部からの情報を得ることが出来なくなった

 御互いの妨害電波の為に、満足とは言えない性能のレーダーで得られる情報が頼りだ

                  ・・・・後は、どう奴らを騙せるかが勝負だぞ レイカース!」

サワムラは、後輩の宇宙刑事の活躍に期待すると 自分の、やるべき任務に集中することにした

「全艦 ダーク・ロア艦隊出現予想地点までの

                  射撃可能ポイントまで全力前進!」

銀河連合艦隊の全戦闘艦は、全速で前進を始めた







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「ガイブ様、間も無く全艦 銀河系にワープアウトします

 おそらく、銀河連合艦隊が待ち伏せしているかと思われますが・・・」

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「うむ、承知している

 全艦 銀河系にワープアウトと同時に、第一級戦闘配備に入れ!

 銀河連合艦隊を、『SPIDER’S WEB』で一気にせん滅する!!」

鎧将ギ・ガイブは、銀河連合艦隊に必勝の艦隊編成で挑むつもりでいた

しかし、絶対的優位の戦力を有するガイブ艦隊を率いて戦場に向かう鎧将ギ・ガイブであったが、どうしても理解できないことが有った 

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(銀河連合艦隊の奴ら、何を考えている

 キグナス空域の海戦で、完膚無きまで叩きのめしてやったのに なぜ、すぐに挑んでくる?

 奴らにとって、残っている戦闘艦は虎の子のはず・・・・

 どうして、この空域に集結させて戦いに挑む? ここで、負ければ もう次は無くなるぞ

 我が艦隊を沈める自信が有るのか? いや、そんなハズは無い

 奴らの火器では、よほどの至近距離から攻撃をしなければ 我が軍の『重装甲戦艦』の

 装甲を破ることは出来ない・・・・

 わからん・・・

 奴らの司令官、よほどのバカか・・・それとも・・・・)

その時、艦橋の窓から見える景色の色が急激に変化し始めた

「銀河系にワープアウトします」

ガイブは、銀河連合艦隊の出方を楽しみに戦場である空間に飛び出した








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「司令! ダーク・ロア艦隊が、予測地点にアウトしてきました

 数、戦艦100 駆逐艦400 前衛に重装甲戦艦の艦隊、後衛に駆逐艦艦隊

 艦隊編成から見て『キグナス空域』で闘った艦隊です」

「戦艦と駆逐艦のみ艦隊編成・・・間違いないな

 敵は、我が艦隊の10倍  相手にとって、不足無し・・・ 

                全艦、全速で前進せよ!!

銀河連合艦隊は、全速力でダーク・ロア艦隊に向かって前進して行った

「敵艦隊 『重装甲戦艦』の艦隊を先頭に 8列の円形の布陣で前進してきます!」

「また『クモの巣』を張る気だな・・・」

サワムラは、今回の敵艦隊が『キグナス空域』で闘った艦隊で、また同じ布陣で来ることを予想していた

「射程有効距離まで、あと5分!」

「全艦 砲撃用意! 目標、敵 重装甲戦艦」

銀河連合艦隊は、一斉に主砲の発射準備を始めた

全艦が、照準を合わせ終った時 射程距離にダーク・ロア艦隊を捉えた

「全艦! 主砲発射!!」

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ドシューン! ドシューン! ドシューン! ドシューン! ドシューン!

銀河連合艦隊は、一斉に砲撃を開始した







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「ガイブ様 銀河連合艦隊が、攻撃を開始しました」

「何っ! 早い!」

ガイブは、驚いた

自分の艦隊と銀河連合艦隊の射程距離は、ほぼ同じのハズだったからだ

「射程距離を、この短期間で1.5倍にも伸ばしたと言うことか!? 

                           そんな事が、出来るハズが無い!!」

意表を突かれたガイブだったが、原因はすぐにわかった

「第一波攻撃、着弾します!」


「くそっ!!」

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ズガーン! ズガーン! ズガーン! ズガーン!ズガーン! ズガーン!

銀河連合艦隊の攻撃は、サワムラの思惑通りダーク・ロア艦隊に届きはしたが・・・
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「命中率73%・・・

 しかし、我が艦隊に損害無し! 全て、弾き返しました」


「・・・・・」

ガイブは、呆れていた

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「射程距離を伸ばす為に、破壊力を犠牲にしたのか・・・・

 以前の火力でも、我が艦隊の『重装甲戦艦』の装甲を貫く事が出来なかったのに

 破壊力を落としても、遠くから攻撃を仕掛ける・・・何と言う、逃げ腰の戦法か

 闘って勝つ気が無いのか

 銀河連合艦隊の司令官は、バカか!?」

ガイブが、呆れていたのは銀河連合艦隊の司令官だけではなく 『意表を突かれた』と、一瞬でも思った自分自身にもだった

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「全艦全力前進! 『SPIDER’S WEB』を張るまでもまでもない!

       一気に、ひねりつぶせ!!」






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「司令! 敵艦隊、陣形を崩し全速力で突撃してきます!!

 このままでは、敵の射程距離に数分で捕まってしまいます!」

サワムラは、チラッと時計を見て

「まだ、早いな・・・

 全艦、前進をやめ 攻撃を続けながら後退を始めろ!

 現在の敵艦隊との距離を縮められるな!!」

サワムラ司令は、徹底して時間稼ぎをするつもりのようだった

銀河連合艦隊の全艦は、サワムラの指令通り敵艦隊との距離を維持しながら 効きもしないロングレンジ攻撃を続けた






「銀河連合艦隊、後退を始めました」 宇宙刑事レイカースFUN


「なにー!?」

ガイブは、呆れるのを通り越し いきどおりすら感じていた

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「敵将は、『キグナス空域』での敗戦で武人としての魂を失ったのか!?

 前回の海戦の時の方が、戦略も戦術も・・・何より、闘って勝つという意思が優れていた

 負けたのは、時の運と兵器力の違いだった・・・・それなのに!!

 最近、俺の前に現れる敵は どいつもこいつも腰ぬけばかりだ!」


んっ?・・・・どいつもこいつも? 

そうです ガイブが、ここで言ったサワムラ司令以外の『どいつ』とは、もちろんモビーのことです


まさか・・・



実は、出撃前にサワムラ司令とモビーは月面基地で こんな会話をしていました  

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「おーい 司令のおっさん、ちょっと待って」

桜大門達との打ち合わせを済ませ、出撃の準備に向かうサワムラをモビーは捕まえた

「君は、レイカースの友人のモビー君だね」

モビーは、人懐っこい笑顔でうなづきながら

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「司令は、兄弟子の先輩の元宇宙刑事だったんだよね
 だから、俺の兄弟子でもあるからさ・・・」

「兄弟子? ・・・まあ、そうなるかな」

サワムラから笑顔がこぼれた

「あのさ、兄弟子に質問なんだけどさ どんな作戦で行くの?」

銀河連合艦隊の司令に対して、あまりにも直球な質問だった

しかし、直観でモビーの人柄を感じとったサワムラは、本来トップシークレットの作戦の概要をモビーに説明した

説明を聞いたモビーは

「ん~・・・駄目だな それじゃ」

と、艦隊総司令に対して とんでもない駄目だしをした

さすがのサワムラ司令も、それには驚いた

「駄目か?」

モビーは、ニコニコしながらうなづくと

「その作戦じゃ、大勢の人が死んじゃうよ たかが、時間稼ぎのオトリなのに」

と言った

「しかし、相手はおそらく『キグナス空域』で戦った艦隊だ

 敵の艦隊司令は、ただ者ではなかった・・・ 全力で、ぶつからなくては時間稼ぎも出来ない相手だ」

モビーは、ちょっと呆れた表情をした

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「似てるなー 司令は、兄弟子と 宇宙刑事って、みんなそんなタイプなの?

 で、敵艦隊の司令ってどんな奴なのかな?」

「情報では、ダーク・ロア機甲軍の副将格の武人だそうだ」

モビーの目が輝いた

「あー、そいつも 二人と同タイプの奴だよ  じゃ、ますます駄目だ 総力戦なんかやったら」

そこから、モビーの身ぶり手ぶりの講釈が始まった

「力と力でぶつかるって言ったて、数が違うんでしょ? こっちは、残存艦隊なんだから

 司令、『逃げるが勝ち』って言葉知ってる? 俺の大好きな言葉の一つなんだけど

 ・・・・たぶん知らないよね こんな作戦考える位だから

 金ぴか鎧野郎も、知らないよ絶対に」

サワムラ司令は、作戦前にモビーに圧倒されていた ・・・・そして

「じゃ、どうしたら良いんだい?」

と、完全にモビーのペースにハマってしまった

そこからは、専門家のサワムラに対して素人のモビーの艦隊作戦の講義の時間が始まった

「だったらね・・・・・・・で、・・・・・・・・して・・・・・・・・・・な、感じで」

「しかし、それでは敵艦隊に打撃は与えられないし いつかは、敵の射程に捕えられてしまう」

「だからね、・・・・・・・・して・・・・・・・・・すれば良いじゃん」

「・・・・・・・・・」

「鎧野郎は、シビレを切らせれば全力で突進してくるよ 司令なら、そうするでしょ?」

サワムラは、少し考えてうなづいた

「じゃ、間違いなくしてくるよ 司令と同タイプだから」

無茶苦茶な論法だったが、間違ってはいないとサワムラは思った

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「しかも、・・・・・って言ってたけど・・・・・には、効くんでしょ?」

その瞬間、サワムラの表情が変わった

「そう言うことか」

モビーは、うなづいた

「ありがとう 君は凄い奴だ」

「いえいえ 皆さんと考え方が違うだけです・・・生き方の 人生観ってやつですか?

 『楽して儲ける』 その為には、どんな苦労もいといませんから

 あっ、そうそう 出来たら、その司令官が乗っている敵の旗艦だけは沈めてもらえると助かるんですが

 あいつとは、二度と絡みたくないんで・・・・」

サワムラは、笑顔でうなづくと

「承知した」

と言い、急いで全艦隊の艦長を再度招集した


「作戦変更だ! 急いで、武装を変更する!!」










ズガーン! ズガーン! ズガーン! ズガーン!ズガーン! ズガーン!
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ズガーン! ズガーン! ズガーン! ズガーン!ズガーン! ズガーン!


「命中率97%・・・

 命中率は上がって来ていますが、依然 我が艦隊に損害無し!」


「くそ! いつまで、鬼ごっこを続ける気だ!!」

ガイブは、あまりにもくだらない 敵の作戦に呆れ、だんだん冷静さを失い始めていた

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「このままでは、らちが明かん!

 高速駆逐艦艦隊を前に出して銀河連合艦隊の足を止めさせろ!!」

「了解しました

 全高速駆逐艦は、先行して銀河連合艦隊の後退を阻止せよ」

鎧将ギ・ガイブの指令を受けた、高速駆逐艦艦隊は最前列に並ぶ重装甲戦艦の間をすり抜けるようにして、前進を始めた

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それは、足の速い駆逐艦が先行して行動する 本来の艦隊編成に戻り始めただけの事だった








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「司令! 敵駆逐艦が、高速で前進してきます! 早い! このスピードでは、逃げ切れません!」

高速駆逐艦の攻撃で、足止めされ重装甲戦艦に追いつかれれば銀河連合艦隊は全滅してしまう

しかし、サワムラの表情は冷静だった

「さすがだ・・・ここまで、全て彼の読み通りだ」

モビーの作戦に感心していたサワムラ司令は、ころ合いを計っていた

「よし!今だ!

 全艦、攻撃目標を変更! 目標、敵 高速駆逐艦!!」

銀河連合艦隊は、一斉に前進し始めた高速駆逐艦を攻撃し始めた

長時間の、ロングレンジ攻撃の甲斐が有り 命中率が上がっていたので ほとんどの閃光が高速駆逐艦に命中した

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ズガーン!  ズガーン!  ズガーン!    ズガーン! 

射程距離を延ばす為に、破壊力を落としたとはいえ 高速行動の為、戦艦に比べ装甲を薄くしている高速駆逐艦の装甲ぐらいは、さすがに貫通し 多くの駆逐艦が爆発を始めた



長時間かけ銀河連合艦隊を追撃していたダーク・ロア艦隊は、戦艦同士の間隔が狭まっていた

その上に、重装甲戦艦の前に出る為、高速駆逐艦艦隊が狭まった その間をすり抜けてようとしていたので 更に戦艦と駆逐艦は密集してしまっていた



銀河連合艦隊の攻撃で、爆発しだした高速駆逐艦の残骸は 真空の宇宙空間では更に加速され 近くの駆逐艦の装甲を突き破り誘爆を始め出した

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異次元のロア空間も航行できる、ダーク・ロア艦隊の艦船には戦艦・駆逐艦関わらず膨大んなエネルギーが貯蔵されている

その駆逐艦が、至近距離で爆発し始めると 硬い装甲の重装甲戦艦も爆発に巻き込まれ始めた

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  「しまった! 奴らの狙いは、駆逐艦だったのか!!」


気が付くと、ガイブ艦隊の100隻の戦艦は 400隻の火薬庫に囲まれている状態になっていたのである




あとがき

今回は、中途半端な終り方で申し訳御座いませんでしたm(_ _ )m

良い気になって書いていたら、文字数オーバーになってしまい(笑) 更新出来なくなってしまいましたガーン

その為、2回に分けて更新する事に成ってしまいましたので叫びくわしい事は、次回・後半で・・・