宇宙刑事レイカース3 無限融合(アトミックショック) 第40話 | 宇宙刑事レイカースFUN

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「オラーイ オーライ ストップ!

           ・・・ぶつけないでよ! 借りものなんだから~」

モビーは、クレーンで吊り上げられビッグダイモンの格納庫に収納されていくフェアレディーZの車体を見上げながら、ビッグダイモンの操縦席でクレーンのオペレートをしているレミーに向かって大きな声で指示を出していた

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「俺の名は、モビー 私立探偵のモビー

 兄弟子とレミーとの指定の待ち合わせ場所に来た俺は、そこで『超次元戦闘母艦ビッグ・ダイモン』

 って言う馬鹿でかい宇宙船を久しぶりに見たんだ

 で今、乗って来た所長の愛車をビッグダイモンに収納しているところなんだ」

いつものようにモビーは独り言で、『山中で、スポーツカーを宇宙人が宇宙船に捕り込んでいる』と言う、一般人が見たらゴールデンタイムで2時間のスペシャル番組が作れてしまうような非常識な光景を、極々当り前の出来ごとのようにを語ってくれた

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「OK!大丈夫よ 安心して

             それより、モビー 早く上に上がって来てちょうだい」

ビッグダイモンの操縦席にいるレミーから、スピーカーを通して大きな音量でモビーに指示に極めて近い御願いが飛んできた

「あいよ~ わかった 今行くよ!」

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「まったく! 相変わらずの『上からレミー』だぜ・・・  音譜年上の君は~てか音譜

モビーは、少し古い流行歌の替え歌を歌いながら搭乗エレベーターを使ってビッグダイモンに乗り込んで行った

(注:レミーは、モビーより年下である・・・念の為)





その頃、鬼岩島の機甲軍基地では 鎧将ギ・ガイブが、ロア時空に有るロア要塞の機甲将軍ゼ・ガルバスと亜空間通信をしていた

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「申し訳御座いませんでした」


鎧将ギ・ガイブは、フォログラフィー映像の機甲将軍ゼ・ガルバスに対して言いわけもせず謝罪をしていた

「・・・・貴様らしくないな  機械兵達を押さえられないとは」

「・・・・」

最前戦の本部基地での、友軍同士の戦闘と言う前代未聞の不祥事を起こした部隊の司令官の一人としてガイブが責任を問われるのは当然の事だった

しかし、ガルバスはいつもと変わらない様子で

「被害は、どのくらい出たんだ?」

と聞いて来た

「我が軍の損害は機械兵が3機撃破されただけですが、妖鬼軍側の被害は・・・」

「被害は?」

答えが言いにくそうなガイブにガルバスが、重ねるように聞きかえして来た

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「妖怪兵70名死亡 負傷兵も多数出ています・・・」

両軍の被害の桁違いの差を聞いたガルバスは、正直喜んでいるようだった

「ガハハハ 随分派手にやったもんだ ガハハハハ」

「・・・・・」

「妖鬼将軍殿も、機甲軍と妖鬼軍の実力の差を思い出しただろう

 これで、しばらくはカルートスの 我が軍に対する態度も良くなるだろう ガハハハ

 ガイブ 本当なら懲罰物のところだが、この功績に免じて 今回の事は・・・無かった事にする」

そう言うと、ガルバスは再び大笑いをした

「しかし、ガルバス様・・・  それでは、妖鬼将軍が黙っていないでしょう」

ガイブは、ガルバスに火の粉が飛ぶことを心配していた

しかし、ガルバスは大笑いをしながら

「カルートスが、今回の事を問題にする訳が有るまい

 妖鬼軍の一個中隊が、機甲軍の1分隊に全滅させられたんだぞ

 プライドの高い奴が、今回の事を一番無かったことにしたいはずだ ガハハハ

「・・・・」

カルートスの性格と両軍の関係を考えると、ガルバスの考えは正解だった

そして、本当はどうでも良い事だったが 立場上ガルバスは今回の原因についてガイブにたずねることにした

「やはり、普段からの妖鬼軍の執拗な嫌がらせに機械兵達も我慢が出来なくなったのか?」

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「いえ 決して我が機甲軍は、ダーク・ロア軍の将兵として私情で動くことは有りません」

「それでは、妖怪達の機械嫌いが原因か?」

「それが、双方とも先に手を出したのは相手側だと主張しています

 最初に戦闘を開始した機械兵の記録回路に保存されていた情報を解読したところ、妖鬼軍の攻撃に

 応戦ていることが間違いなく記録されています

 しかし、今となっては その記録を公表したところで『記録を改ざんした』と言われるだけです」

もはや、原因を追及する意味すらなくなっており 偶然とはいえ、モビーの作戦は大成功だった

「そんな事はもうどうでも良いわ

 それより、鎧将ギ・ガイブに次の指令を言い渡す!」

「はっ!」

「銀河連合艦隊に妙な動きが有るようだ ただちに、帰還し宇宙艦隊戦に備えろ!」

「艦隊戦ですか?」

「その可能性も有るということだ

 骨休めのつもりで行ったハズの地球で溜ったストレス解消にはもってこいの任務だろう

 ガハハハ」

ガルバスの映像は、大笑いの声とともに消えて行ったが、ガイブはガルバスの映像が写っていた辺りを見つめていた

「キグナス空域であれだけ叩いてやったのに・・・ 銀河連合艦隊も、懲りない奴らだ」

そうつぶやいたガイブは、部下の機械兵達に命令をした

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「機甲軍は、ただちに鬼岩島基地より撤収し宇宙艦隊戦に備える!!」





 

モビーがエレベーターを降りると、そこはビッグダイモンの格納庫だった

既に、先ほどクレーンで吊り上げられたフェアレディーZがビッグダイモンが飛行中に動かないように固定されていた

その状況を見てモビーは、これからすぐに鬼岩島に奇襲をかけるのだと思った

「よし! 思ってたより早く皆を助けに行かれそうだ!」

予想より早い展開を喜んでいるモビーの前に、コンベアーに乗せられたスカイダイモンが移動してきた

(こいつが有れば、羽根の生えたバイクなんかで鬼岩島に行かなくて済んで

                          あんな思いしないで済んだのに・・・・)

モビーは、スカイダイモンを見て鬼岩島へ向かう時の辛い体験を思い出してしまった

「へい、モビー!」  宇宙刑事レイカースFUN

その時、キャノピーが開いている操縦席から桜大門が大きな声でモビーの名前を呼んだが、モビーは何も言わず右手を軽く上げただけの動作で返事の代わりにした

桜大門は、操縦席から華麗に飛び降りてモビーの すぐ前に立った
 「よう、レイカース」   宇宙刑事レイカースFUN

モビーは、元気に立ち直った桜大門の顔を見てとても嬉しかったが、兄弟子の桜大門に対して意識して生意気な態度でタメグチで話した

それは、桜大門の事を馬鹿にしている訳でも、認めていない訳ではなく 

初めて会った時から、ずっと同じ話し方が継続されているだけのことだった


モビーは、桜大門も弟弟子のモビーの元気な姿を見て喜んでいるのがわかったので

照れ隠しに更に、生意気な態度の話し方を続けた


「レイカース 良い修行が出来たようじゃねぇか」


桜大門は、昔から変わらないモビーの態度が懐かしかったので笑顔になった

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「ああ、俺に足りなかった事 御師匠様が、俺に言いたかったことが解ったよ

 これで、もうカルートスの攻撃は怖くない 次は、絶対に勝つ!」

桜大門は、モビーに宣言することによって 自分自信にも強く意識付けているようだった

「俺がいない間、レミーに力を貸してくれて ありがとう

 二人が、集めて来てくれた情報は とても貴重な物ばかりだった

 おかげで、今回の作戦の大まかな形を決めることができた」


「そうかい それは良かった・・・

 でも、俺はクライアントから依頼を受けている 自分の仕事をやっただけなんだけどな」

桜大門が本当にモビーに感謝しているのがわかるので、モビーも嬉しかったが 照れ隠しに相変わらず生意気な態度をとってしまった


「そうか・・・ 理由は違っていても、3人で同じ目的のミッションが出来て嬉しいよ」

桜大門は、モビーの気持ちはわかっているので気にせず話しを続けた


「そうかい・・・それは良かった・・・」

桜大門の気持ちは、モビーも嬉しかったが その気持ちを悟られないように再び生意気な口調で言った

しかし、既に自分も戦力の一人に数えられていることは 正直微妙気持ちだった


「聞いたよ 鬼岩島では、大活躍だったそうじゃないか

 レミーが、無事に帰ってこれたのはモビーの活躍のお陰だって言ってよ」

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「へー レミーが、そんな事言ってたの?」

「ああ、モビーが、自分のミスを挽回してくれたって感謝してたよ

 自分一人だったら、取り返しのつかない事になってた ってね」


嬉しそうに話す桜大門の顔を見て、モビーも命がけでやった甲斐が有ったと嬉しくなったが


「あんなの、当り前の成果だよ・・・俺に掛かっちゃ」、またもや生意気な態度で返した


モビーの一言一言を聞きながら桜大門は、なつかしい気持ちになっていた
             
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「モビーは、あの頃と変わらないなぁ 全然」

「兄弟子だって、変わってないよ・・・特に頑固な所が」

二人は、顔を見合わせて大笑いした


「そう言えば、プロテクトアーマーを着用しないで音速で飛んだんだって?

 ビックリしたよ さすがモビーだよね」

 「あ、ああ・・・」     宇宙刑事レイカースFUN

モビーは、嫌な方向に話しが進み出したと思った

(レミーちゃん、俺が失神してた事 兄弟子に言ってないな・・・ )


「さすがに、俺も音速は無理だよなぁ」

「そ、そうかい・・・やりゃあ、なんとか成るもんだぜ」

モビーは、勢いで余計な事を言ってしまったと、後悔したが遅かった

「その言葉を聞いて、安心したよ」

モビーは、桜大門が 何を、どう安心したのか気になったが聞き返す事が出来なかった

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その時、レミーの声が格納庫に響いた

「二人とも、出発の準備が出来たから操縦席に来て」

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二人は、うなづくと操縦席に向かった

「兄弟子、このまま鬼岩島に行くのか?」

「いや」

モビーの質問に対して桜大門は首を振った

「じゃ、どこに向かうんだ?」

桜大門は、人差し指で上を指すと一言

   「月さ」        宇宙刑事レイカースFUN

「・・・月 !?」


モビーの、混乱が解決する前に ビッグダイモンは、飛行体型にトランスフォームして上昇を始めた

「え? ええ!?」  宇宙刑事レイカースFUN

モビーの気持ちとは関係なく、ビッグダイモンの月へのフライトは順調に進んで行った

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あとがき

今回から、久しぶりに飛行形態の『超次元戦闘母艦ビッグ・ダイモン』が登場しましたが

現存する『超次元戦闘母艦ビッグ・ダイモン』のミニュチアは、手のひらサイズの物が1つだけしか有りませんでした

  宇宙刑事レイカースFUN   宇宙刑事レイカースFUN

このサイズだと、合成してもクオリティーが・・・・ガーン  (↑ 宇宙刑事レイカース2より)
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そこで、急遽思い立ち(笑)ガンプラのGファイターベースで製作することに・・・


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早いのがとりえの(岡本信人か!? ←わかった方は凄いにひひ)私としては、珍しく5日もかけてしまいました(笑)

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お陰で、更新が大分遅れてしまいましたが叫び 次回からの『超次元戦闘母艦ビッグ・ダイモン』の活躍をお楽しみに(笑)