宇宙刑事レイカース3 無限融合(アトミックショック) 第34話 | 宇宙刑事レイカースFUN

宇宙刑事レイカースFUN

熱き想いを忘れないオヤジの隠れ家的何でも有りのブログ

               宇宙刑事レイカースFUN
「俺の名は、モビー 私立探偵のモビー

 今、最後の電磁バリア発生装置のタワーの位置を測り終った所なんだな

 それなりに、危ない場面も有ったけど 俺にかかっちゃ楽勝楽勝

 予定の時間よりも、大分早く片付ける事が出来ちゃったよ

 やっぱ俺、天才だよな」

いつものようにモビーは、独り言でミッションの遂行状況を教えてくれた

予定の作業を終えたモビーは、ダーク・ロアに見つかることなくバリア発生施設から既に脱出していた

鎧将ギ・ガイブはおろか下級のロア兵とも闘う機会は、無かったが中国での修行の成果は十分出ていたと言えるだろう

モビーは、自慢の腕時計で時間を確認するとレミーとの合流時間までは、ここからの移動時間を考えても1時間以上の余裕が有る事に気が付いた

「レミーの方は、苦戦してるだろうから 集合時間ギリギリまでかかっちゃうかな?

 レミーが来るまで、1時間も雑木林で隠れているのもなんだし・・・

 ちょっと、見学しちゃいましょうか? 

 ・・・ダーク・ロアの基地を」

難易度が高い重要任務を難なく済ませたモビーは、次の予定が出来てなんだか楽しくなって来た

とは言え、さすがに要塞基地に潜入するほどの危険を冒す気はないので 簡単に忍び込めそうな施設は無いか、辺りを見回してみた

すると、モビーの勘に引っかかる物が有った

「なんだか、あそこの小山・・・気になるなぁ  丁度、集合ポイントの方だし・・・ 決め~たっと」

そう言うと、モビーは小高い山の方に向かって楽しそうに歩きだした

               宇宙刑事レイカースFUN

数分後、小山まで敵に見つかることなく無事に辿り着いたモビーは、ここに来るまで沢山のセキュリティーシステムが有ったことで、ここに何かが有る事を確信していた

「見た目には、なにも無いけど・・・臭うね」

そう言うと、山を登り始めた

しばらく山道を登っていたが、所々で何か違和感を感じるポイントが有った

「んっ? まただ  なるほど・・・ビンゴだ!

 元々『鬼岩島』は無人島なのに、この山は人の手が加えられた形跡が有るよ」

確信を掴んだモビーは上着を脱ぐと、目を皿のようにして手掛かりを探しながら山を登り続けていた

すると、少し先の山肌に何かが見えた気がした

「何んだ?・・・あれは」

モビーは確認する為に、一気に山道を駆け上がり その場所に辿り着いた

                   宇宙刑事レイカースFUN

そこには、人の手で掘られた小さな洞窟のような穴が有った

「こりゃ、どう見ても 怪しいやね」

モビーは、穴に近付き 中の様子を窺がってみた すると、中から風が流れ出ている事に気が付いた

「どこかに、つながってるな・・・  もしかすると、秘密基地の通風口かもしれない」

                   宇宙刑事レイカースFUN

モビーは、穴の中がどうなっているのか知りたくて知りたくて、仕方が無かった

穴の中に入れば、その答えが簡単に出る それは、わかっていた

しかし、中に入る決断がどうしても出来なかった

                 宇宙刑事レイカースFUN

「入口、せまっ・・・

 中がこれ以上、狭くなってたら 腹がつかえるな・・・・ どうするか・・・」

モビーにとって、それは重大な問題だったが使命感と好奇心が、それを上回った

「まー、なんとかなるでしょう」

そう言うと、穴の中に這うように入って行った



その頃レミーは、妖鬼兵達に見つからないようにセンサーのモニターを見ながら草むらの中を進んでいた

センサーも無しで、この広い『鬼岩島』に有る学生達の監禁場所を時間内に見つけることは事実上不可能だった

「えーと・・・こっちね」   宇宙刑事レイカースFUN

しかし、捕まっている地球人の反応も 監禁施設の痕跡も センサーに反応しないように妨害されていているので レミーが、いくらセンサーを見ても、学生達がどこにいるのかわかるはずがなかった

「それにしても、この辺りは凄い数のロア兵だわ・・・」

一度、拉致監禁していた学生の一人の『松木』に逃亡を許してしまった為、学生達の監視の為に多くのロア兵が警備にかり出されているようだった

こんな状況下で、敵兵に見つかることなく学生達の監禁場所を見つけ出すのは至難の業だった

しかし、レミーは決してネガティブにはなっていなかった それどころか、今の状況を望んでいるようでも有った

                   宇宙刑事レイカースFUN
「こちらの方が、妖怪さん達がいっぱいいそうね」

実際、レミーはセンサーで妖鬼兵が沢山いる方を探して進んでいた


センサー無しでは、学生達の監禁場所を見つけることは出来ない

しかし、地球人の反応も 監禁施設の反応も妨害されて、センサーには反応しない

モニターに写るのは島中に、これでもかと言うほどいるロア兵の姿ばかり・・・

この数のロア兵に見つからずに学生達の監禁場所を見つけ出すのは不可能に近い

普通なら、任務遂行をあきらめたくなる状況だが レミーは重大な事に気が付いた

なぜ、こんな数のロア兵が島中にいるのか・・・それは、学生達を監視する為

つまり、学生達が監禁されている場所が一番警備が厳しいはず


レミーは、センサーを使ってロア兵が沢山いるポイントを調べた

すると、要塞基地や電磁バリア発生装置、防衛用の軍事施設などの目立つ場所意外に一ヶ所、大勢のロア兵がいる場所が有った

そこは、海岸線近くのダーク・ロアの施設が何も無い場所だった

 「ここ、目茶苦茶怪しいじゃない・・・」  宇宙刑事レイカースFUN


逆転の発想だった

それ以降、レミーは危険を承知で ポイントを絞り込む為に ロア兵のいる方、いる方へと進んでいるのだった


ロア兵に見つからないように、草むらを身をかがめて進んでいるレミーの耳に、微かに波の音が聞こえてきた

「海岸が、大分近くなったみたいね」

センサーのモニターを確認すると、数名のロア兵の反応が有った

レミーは、状況を把握する為に草むらから外の様子をうかがってみた

すると・・・

 「見ーつけた!ラブラブ」   宇宙刑事レイカースFUN


レミーが隠れている草むらから数十メートル離れた岩山に、ロア兵に守られた銀色に輝く扉のような物が確認できた

         宇宙刑事レイカースFUN