新春浅草歌舞伎の初日を見に行ってまいりました。

去年はまだ歌舞伎を見始めたばかりで、浅草歌舞伎は見に来ませんでしたので、

私にとりまして初めての浅草歌舞伎です。


雷門は、初詣のお客さんで大賑わい!

雷門から本堂への参詣道=仲見世通りは、一歩一歩進むようなありさまで、

交通規制のため、他の通りからは仲見世通りに入れないようになっていたようです。
歌舞伎見人(かぶきみるひと)

雷門に向かって左手方向に、雷門通りを歩いていきますと、こんなところにも、新春浅草歌舞伎の案内が。

ポスターはそれこそ浅草の街中いたる所に貼られていました。
歌舞伎見人(かぶきみるひと)


到着しました、浅草公会堂!

歌舞伎見人(かぶきみるひと)


歌舞伎見人(かぶきみるひと)

歌舞伎見人(かぶきみるひと)

歌舞伎見人(かぶきみるひと)


↓公会堂内のホールで、物販展が開かれていました。幕間のおやつはここで調達できますね。
歌舞伎見人(かぶきみるひと)

さあ、入ってみましょう。
歌舞伎見人(かぶきみるひと)

劇場内ロビーは、こんな具合にすごい人でした!筋書きは2階の一か所でのみ販売していたようで、

長蛇の列が。

後で買えばいいか、と思っていましたら、幕間に売り子さんが客席まで売りに来られたので席で買えました。

海外の劇場みたいですね。

海外と違うのは、売り子さんがプログラムだけでなく、お菓子なども売ってまわっておられたことですね。



歌舞伎見人(かぶきみるひと)

↑この2階ロビーには、お弁当やら、お菓子やら、それから歌舞伎座の物販コーナーやら、舞台写真に

ブロマイドも販売していました。舞台写真は、出演者の過去の舞台写真で、愛之助さんの外郎売の写真も

ありましたから、東京のファンの方は喜ばれたことでしょうね。

また、ブロマイドは、今回のポスターに使われている、愛之助さん、亀鶴さん、七之助さん、亀治郎さんの

スーツ姿の全身像、ならびに、アップの写真がありました。

それから、「歌舞伎手帖2011」が発売になっていましたので、早速購入しました!



はい、今日も3階席です。(笑)

それにしましても、浅草歌舞伎は3階席2000円、驚きの安さですねえ。

花道はよく見えませんでしたが、舞台はよく見えました。

歌舞伎見人(かぶきみるひと)



そうそう、公会堂に入ってすぐ右手にチケット売り場がありますが、

ほとんどの公演が全カテゴリー売り切れになっていましたが、

朝の時点では当日券があったようです。

夜の部のときには、もう表示はありませんでしたが。

チケットはないが今日見たい!という場合は、朝早く行きさえすれば、見られそうです。


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新春浅草歌舞伎

平成23年1月2日(日)~26日(水)


1月2日(日) 昼の部 11時開演


お年玉〈年始ご挨拶〉

中村亀鶴


一、三人吉三巴白浪

序  幕 大川端庚申塚の場
二幕目 巣鴨吉祥院本堂の場
     裏手墓地の場
      元の本堂の場
大  詰 本郷火の見櫓の場
     浄瑠璃「初櫓噂高音」


   お嬢吉三  中村 七之助
   お坊吉三  市川 亀治郎
伝吉娘おとせ  坂東 新 悟
 手代十三郎  中村 亀 鶴
  和尚吉三  片岡 愛之助


二、猿翁十種の内 独楽

独楽売萬作  市川 亀治郎

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今回の浅草歌舞伎、開演前と幕間の休憩時間に、出演者4名がイヤホンガイドに登場されます。

開演前は、4名全員の短いご挨拶を繰り返し放送しているそうですので、開演前もお聞き逃しなく。

また、公演プログラムとイヤホンガイドの両方を利用されたお客様には、抽選で4名様に

出演者のサイン入りポスターが贈られるプレゼント企画もありまして、この応募に必要な

キーワードが、開演前、幕間の放送時間に発表されますので、お聞き逃しなく。


ちなみに、この出演者のトークの内容は4パターンあるそうで、

昼の部と夜の部では違いますし、14日で別パターンに変わるそうです。

前半の昼と夜の放送分につきましては、後ほどレポートさせていただきます。



お年玉〈年始ご挨拶〉

中村亀鶴

当興行の年始ご挨拶トップバッターを勤められたのは、亀鶴さん。

羽織はかま姿で、幕前に敷かれた緋毛氈の上に両手をついて正座され、

いかにも歌舞伎の口上らしい口調で挨拶をされた後、

「さて、」と素に戻られてマイクを手に取られ、トークショーのように。

舞台から客席にひらりとおりられて、お客さんへの質問コーナーが始まりました。


なんでも、今回の年始ご挨拶、七之助さんはどうしても出演ができないとのことで、

(昼の部も夜の部も、すぐに出番が控えているからでしょうね。ということは、

 昼の部の年始ご挨拶に出演される愛之助さんや、夜の部の年始ご挨拶に出演される亀治郎さんは、

 口上の後、大急ぎで拵えをなさるということですね。)

七之助さんファンのみなさんごめんなさい、と断られた後で、この中に七之助さんのファンの方は

いらっしゃいますか?と、お客様に挙手を乞われ、前の方の席に座っておられた方に、

「七之助クイズ」を出されました。正解すると七之助さんからの記念品がもらえるとのこと。


出されたクイズは、(ちょっと記憶が定かではないので、違っておりましたらご指摘いただきたいのですが)

七之助さんの食べ物の好き嫌いや、子どもの頃勘太郎さんと一緒に初めて作ったお芝居のタイトル、

何代目の七之助か、、、というような質問だったと思います。

お隣の連れの方と相談しながら、見事全問正解されたそのお客様には、七之助さんのサイン入り手拭が

プレゼントされました。


亀鶴さんの軽快なトークが印象にのこる、年始ご挨拶でした。



一、三人吉三巴白浪


新悟さんのおとせ、七之助さんのお嬢吉三、亀治郎さんのお坊吉三、愛之助さんの和尚吉三、亀鶴さんの

十三郎という顔合わせ。


新悟さんは、口跡がいいですね~!声も艶やかですし、節回しの音色も豊かで。

新悟さん、お化粧を研究されたら、もっとかわいらしくなれると思います。今後楽しみな役者さんですね。


七之助さんのお嬢吉三は、いやはや、これが予想を上回る上々出来で良かったと思いました!

とても「格好の良い」、キリリとしたお嬢吉三に見えました。素の男に戻った時に、思いっきり男臭く演じたり、

あるいはあくまで女方の延長だったり、役者さんによって演じ方は様々ありますが、七之助さんのお嬢は

男に戻ったときは、キリッとした若者・・・といっても、男臭くはないのですが。新鮮で魅力的でした。

七之助さんご自身は、プログラムやイヤフォンガイドで語っておられるように、「あくまでの”女装”の

弁天小僧と違って、お嬢吉三は、自分の中に”女性”の部分もある」という解釈で演じておられるそうで。

お坊と一緒に死にたいとお嬢が訴える場面を踏まえての解釈と思いますが。

とにかく、とても魅力的なお嬢でした。


亀三郎さんのお坊は、坊っちゃんというより、もっと年もいって貫録のある浪人のように思えました。


愛之助さんの和尚は、貫録があって、兄貴分の雰囲気がよく出ていて、あの役にぴったりだったと思います。


最後に登場される亀鶴さんの十三郎は、女方の声に近い、若衆のような発声で、若々しさと艶やかさが

よかったですねえ。



さて、今回の三人吉三、通し狂言ではなく、人気の場を抜粋したものですが、序幕の大川端庚申塚の場から、

巣鴨吉祥院本堂の場まで一気に話が飛びまして、土左衛門伝吉も登場しないものですから、

スキップした部分の解説がどうしても必要だろうということで、芝居小屋の梅吉(だったと思うのですが)という

役で、澤村國矢さんが登場されまして、カットした部分のあらすじを滔々と説明されました。

軽く説明を、というには、あまりに長い部分を今回カットしていますから、國矢さんも、決められた台詞を

暗記して説明するというよりは、ご自分の知識の中から、ご自分の言葉で、説明をしておられるようでした。

が、とにかくあまりに長い話をわかるように説明しないといけませんので、2度ほど、「・・・(あれ?)」というような

沈黙の間がありました(笑)。おそらく、10分どころか、15分ほど、國矢さんのあらすじ説明が続いたのでは

ないかと思います。大役、本当に御苦労さまでした。まだ初日でしたから、これからどんどんこなれていかれる

ものと思います。



ところで、双子のおとせと十三郎が生まれたときに、父の伝吉は十三郎を捨て子に出しますが、

イヤフォンガイドの解説によりますと、昔は、双子とか三つ子とかいうのはタブーで、特に双子は、

「心中者の生まれ変わり」として嫌われたそうです。


ところで、「三人吉三」の作者、河竹黙阿弥は浅草に住んでいたので、

白波五人男の実寸大フィギュアが道端に飾られていたりと、いろいろ見どころがあります。

浅草初遠征の型は、ぜひご覧になられてはいかがでしょうか。(→過去記事はコチラ



昼の部 幕間のイヤフォンガイド

いくつか覚えていることを書き連ねさせていただきます。


【亀治郎】

(「お正月、ということで、どのようにお感じになられますか?」という質問に対して、)

特に感じることはない。ゆっくり休めるわけでもないので、自分にとってはただ日付が変わるだけのこと。


龍馬伝の撮影は、3日間だったが、昼間の別の仕事が終わった後に、撮影が夜始まって朝終わる、という

ハードスケジュールだった。


去年は12月に1ヶ月休みをいただいたが、最初は海外旅行でも、と思っていたが、

結局、インタビューだのなんだの仕事が入ってきてしまて、ほとんど仕事をして終わってしまった。

仕事が入らないよう、休みは海外に行くに限る。海外に住もうかと思っている。それなら急な仕事も入らない

だろうから。


【七之助】

今、相撲がマイブーム。お気に入りの力士は臥牙丸。大相撲中継をよく見ている。


兄嫁となった愛さんは、自分と同い年。サバサバした人で、食卓に華が一輪増えたようで嬉しい。

我が家にあった人だと思う。


お嬢吉三は、弁天小僧よりも女性的な部分をもった人物と解釈している。


【亀鶴】

(「超常的な力を持てたらどうしたい?」という質問に対して、)

魔法を使いたい。


【愛之助】

ホテル暮らしが多いので、ホテルで快適に生活することを目指しているが、最近プロジェクターを購入して

映画を部屋で見ている。プロジェクターって、もっと高価なものかと思っていたが、それほどでもなかった。

最近見た映画で面白かったのは「ソルト」。


(「おすすめの海外は?」という質問に対して)

海外に行ったことがあるのは、ハワイとオーストラリアだけなので、おすすめとか言えないが、

その中ではオーストラリアがよかった。


(「外郎売」で代役を演じることになって、プレッシャーはありましたか?」という質問に対して)

プレッシャーはなかった。ただ、お客様に粗相のないように勤めなくては、ということだけ思った。

プレッシャーって、感じたことがないし、何なのかもよくわからない。自分はただ挑戦するだけ。


(「iPhoneユーザーだそうですが、おすすめのアプリはありますか?」との質問に対して)

「ニンジャンプ」というアプリにはまっている。無料だし。楽屋でよくやっている。9000点が自分の最高得点。


(「彼女に、”歌舞伎と私、どっちが大事?”と聞かれたら何と答えますか?」との質問に対して)

「ばかやろう」です。比べるものじゃないので。



昼の部終演後、夜の部まで少し時間がありましたので、周辺をぶらぶら散策してみました。


↓伝法院通り 屋根の上には・・・
歌舞伎見人(かぶきみるひと)


↓鼠小僧。
歌舞伎見人(かぶきみるひと)


↓このものすごい行列は・・・
歌舞伎見人(かぶきみるひと)


↓天ぷらの大黒屋でした
歌舞伎見人(かぶきみるひと)

スカイツリーもどんどん伸びております。

歌舞伎見人(かぶきみるひと)


雷門通りで見つけたので、つい・・・
歌舞伎見人(かぶきみるひと)



昼の部のレポート、おしまい。