引き続きまして、夜の部のレポートです。


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新橋演舞場
秀山祭九月大歌舞伎

平成22年9月2日(木)~26日(日)


9月12日(日)夜の部


一、猩々

 猩々  梅 玉
 猩々  松 緑
酒売り  芝 雀


二、平家女護島  俊寛
   俊寛僧都  吉右衛門
瀬尾太郎兼康  段四郎
   海女千鳥  福 助
 丹波少将成経  染五郎
   平判官康頼  歌 昇
丹左衛門尉基康  仁左衛門


三、鐘ヶ岬
清姫  芝 翫


  うかれ坊主
願人坊主  富十郎


四、双蝶々曲輪日記  引窓
南与兵衛後に南方十次兵衛  染五郎
            女房お早  孝太郎
            平岡丹平  松 江
            三原伝造  種太郎
           濡髪長五郎  松 緑
               お幸  東 蔵
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二、平家女護島  俊寛
今月は初代吉右衛門の志を伝える秀山祭、ということで、初代にゆかりの深い演目が

多いわけですが、その意味での夜の部の眼目は「俊寛」。

二代目が演じる俊寛を観ながらも、同時にその向こうにある初代の芸に思いをめぐらすという、

見る側にとっても興味深い演目でした。


それにしても吉右衛門さん、先月の又平といい、今月の俊寛といい、瞬きせずに目を見開いていないと

ならない役が続いておられて、目への負担が気になるところですが・・・



今月は演舞場の1階右側ロビーに、初代吉右衛門の舞台写真が飾られています。俊寛の舞台写真もあります。
歌舞伎見人(かぶきみるひと)


三、鐘ヶ岬
この舞踊、道成寺ものなんですね。「京鹿子娘道成寺」と台詞や踊りがかなり重複していましたが、

琴が入ることで、音楽の雰囲気ががらりと変わり、はんなりとした風情のある舞台でした。

四、双蝶々曲輪日記  引窓
拝見するのはお初の演目だったのですが、7月に大阪で上演されていましたので、気になっておりました。

この度、演舞場で見ることができ、念願かなったり、です。

バランスのよい配役で、1日の締めくくりに相応しい、和やかな気分で家路に着くことができるお芝居でした。



というわけで、9演目を大満喫した一日でした。