澤瀉屋の「四ノ切」おかえりなさい! | 油絵で歌舞伎! KABUKI OIL PAINTING

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絵師のはしくれ、西本竜雲のブログです。自分で描いた歌舞伎役者絵をこちらでご紹介させていただきます。ほぼ毎日歌舞伎関連のことを綴ってます♪★励ましのお便り、歌舞伎の役者絵(油絵)のご依頼等はryuun . kabuki . pictures@gmail . com まで♪←スペースなしで

皆さん、おはようございま〜すラブラブ竜雲ですもぐもぐラブラブ


三が日中に広島から帰って来た日の夜から怒涛の仕事で、ずーっと仕事で!!

昨日やっと歌舞伎座に二部と三部の観劇に行けました!


まずは三部の「義経千本桜 川連法眼館」(四ノ切)について書きますねお願い


コロナ禍の制限の中では客席の上を飛ぶ宙乗りができなくて(スタッフさんとか準備のために人手も要るため)、実に猿之助さんの「四ノ切」の狐は2016年ぶりということなんです笑い泣き!!キラキラ

おめでたいお祝い!!キラキラ


張られているワイヤーを見て「ああ、ここを猿之助さんが羽ばたいて飛ぶんだなぁ…」と感慨深く笑い泣きキラキラ



ちなみに昨日の私のお席からの眺めはこれでしたウインクいわゆる「お迎え席」というところですが、猿之助さんは久々の眺めを楽しみたいのかずっと下を向いてらっしゃったので、あんまり美味しみはなかったですよ(笑)(お顔が見たいって思ってしまいません?ウシシ


とにかく久しぶり過ぎて…

荒法師が呼ばれて(?呼ばれて?引き入れられて、ですねw)出て来てからは私、嬉しくて涙ボロボロでした笑い泣き(こんな楽しい澤瀉屋の「四ノ切」という演目がコロナのせいでできなかったなんて… コロナ、百害あって一利なしムキーメラメラ



川連法眼は全く見たことのないお顔で「誰?」と思ったら中村東蔵さんでした。喋り始めるまで判らなかったです(笑)

そして妻飛鳥は市川笑也さん照れ笑也さんはどちらかというと大体いつもは静御前なので、妻飛鳥役なんて珍しいと思いましたキョロキョロ!!


それで、本物の佐藤忠信が花道から出て来るんですが…

猿之助さん、やっぱりかっこいい!!佐藤忠信の猿之助さんもかっこいいですよね!


そして義経が出てくるわけですが、なんと今月の義経は市川門之助さんなんですよ〜キラキラ

門之助さんは「義経役者」と言っていいくらい義経が似合っている方でこれまた素敵…おねがい

「静はいかがいた〜せ〜し〜ぞ〜」のところで脇息をトンと置くのは市村羽左衛門さんの型みたいで、今では門之助さんと門之助さんに習われた方以外はやってないんじゃないかな?

「黙れ、忠信〜」のところで脇息を戻すのもそうですニコニコ


懐かしいこの義経を観ることができて、感無量でした{emoji:笑い泣き}キラキラ


赤っ面の亀井六郎が市川弘太郎さん。3月には「市川青虎(いちかわせいこ)」をご襲名ですね爆笑『歌舞伎界の「せいこちゃん」』だなんて親しみやすくて覚えやすくて、良い名前ですよね音譜


駿河次郎は市川猿弥さん。

駿河はシュッとしたイメージが勝手にありますが、でも猿弥さんも実は駿河をよく演じてらっしゃいますよねウインク


静御前は中村雀右衛門さんなんですよキラキラ

雀右衛門さんは好きな女形さんでして照れキラキラ

でもね、ずっと吉右衛門さんの女房役もやってらして、吉右衛門さんと雀右衛門さんカップルはゴールデンコンビだなと思っていたので、改めて吉右衛門さんはもう歌舞伎座に出られないのか…と思って寂しく感じてしまいましたぐすん


それにしても雀右衛門さんの静御前、可愛い〜照れキラキラ


本物の佐藤忠信が引っ込んで、義経と静も引っ込んだら、次は腰元たちが見回りをする場面なんですが…なんと今月の「四ノ切」は局千寿として市川寿猿さん!!奥方の市川笑也さん!

市川猿三郎さん、市川喜猿さん、市川段之さん、市川笑野さんお願いキラキラと、皆さん拵えもとりどりで豪華バージョンでしたキラキラ


笑也さんが「それではお局」みたいに言って、寿猿さんが「それでは……………奥方」って台詞がすぐ出て来なかったので笑也さんの口元がちょっと笑っていたのを見逃しませんでしたw

寿猿さん91歳でいらっしゃいますよね、どうぞお元気で澤瀉屋の、猿之助さんの演し物にいつまでも出てください照れキラキラ


そして静御前が鼓を鳴らし、狐忠信が現れるところですが、やはり鮮やかでしたキラキラ

「四ノ切」の澤瀉屋の型はやはり猿之助さんが第一人者だと思いますキラキラ一時期は私は「猿之助さんはまた「四ノ切」かぁ〜」なんて(不届きにも贅沢な)ことを思っていたのですが、コロナ禍で見られなくなる演目とは思っておらず、こんなに久しぶりに観られて、こんなに嬉しいとは笑い泣き!!


雀右衛門さんとのペアも素敵だし、静が忠信の裾を踏んで猿之助さんが海老反りをするところも最高潮にかっこいい!!笑い泣き

年末にやってたドラマの「岸辺露伴は動かない」をNHKオンデマンドで観まして、その5話の「背中の正面」に猿之助さんが乙雅三(きのとまさぞう)役で出ていて、その中でも海老反りが鮮やかに不気味にとても素敵だったんです照れキラキラ

(怪演で素敵でした!観てない方はご覧になってね!お話も面白いですし音譜

その海老反りも思い出したりして、感動もまたひとしお…{emoji:笑い泣き}キラキラ


子狐になってからの猿之助さんはやはり可愛い照れ!!子狐らしさ、動物らしさ、そして何より身軽で敏捷お願いキラキラ猿之助さんの子狐は本当に素晴らしいキラキラ


鼓を貰えると分かってからの笑顔も可愛いですし、鼓に頬を寄せるところも見ていて「よかったねぇえ爆笑!!」しかないです!!


そしてここで「悪僧ばらを引き入れ引き入れ」と、狐の妖力で荒法師たちが入ってくるのですが…

この久しぶり過ぎる台詞を聞いて、荒法師たちが入ってくるのを見て私は涙がボロボロ流れてしまいました{emoji:笑い泣き}


中村獅童さんの狐忠信も観ましたが、それは中村屋の型だったみたいで荒法師は出てきませんでした。


澤瀉屋の荒法師はいつも6人だそうです。

今回も6人お願いキラキラ

私、ここの荒法師と狐の作る見得と立ち回り?踊り?が大好きで…あまりに久しぶりに見られて涙ボロボロになっていました笑い泣き!!


私、荒法師が出てるとこ大好きなんですよルンルン

横一列に荒法師と狐が並んで踊るところも好き、狐が荒法師を従えてピョンピョン跳ねるところも好き!!


まさか澤瀉屋の「四ノ切」がコロナ禍で観られなくなる演目とは思っていなくて…観たかったものが知ってる形そのままで上演されることの尊さ、嬉しさよ笑い泣きキラキラ


コロナなんかのせいで奪われていた演出がなんて多かったことだろう、としみじみと思いました!!


そして狐にハーネスを着けるために荒法師が囲むその光景もなんて久しぶりだったことだろうキラキラ


そして狐が宙に…


昔、猿之助さんが「ここで手拍子が興るのがいやでわざとリズムを崩す動きを入れる」って言ってたと思います。昨日も、手拍子が入りそうだったのか、子狐が嬉しくてバタバタとする動きを3回くらい入れてましたウシシ


私はお迎え席でしたが、本当に桜の花びらの出口だったので、冷静に考えたら猿之助さんが顔に花びらを受けるわけもないので(笑)お顔は下ばかり向かれていたので、実はあんまりお顔が見えなかったのですてへぺろ


一階から眺めていた方がお顔は見えたかもしれませんねキラキラ


昨日の「四ノ切」は本当に特別で、普段なら義経と静御前が見送って終わりですが、なんとみんないらっしゃいましたキラキラ


久々の澤瀉屋の「四ノ切』で胸がいっぱいで、余裕なくてチラッとしか見れなかったんですが、


※ここから不確かな情報含む

市川寿猿さん、市川笑也さん、市川猿三郎さん、市川喜猿さん、市川段之さん、市川笑野さんの6人も舞台で狐を見送ってらっしゃいました笑い泣きキラキラ

※いえ、6人ではないかも。荒法師を押さえるような形で4人くらい?もう久しぶりに羽ばたいた狐で胸がいっぱいになってしまい、ぼーっとしているので記憶が定かではありませんあせる


よかった…笑い泣き!!


狐はやっぱり澤瀉屋の「四ノ切」ですね!!


拾って帰った花びらですキラキラ



それでは皆さん、今日も良い一日を〜ラブラブ