昨日はとてもとても濃い観劇デーでした
お席は初めて座る二階の後ろの方で、花道は3階と同じくスッポンまでしか見えないし、これで一等席とはいかにと思いましたが
仁左衛門さんと玉三郎さんの桜姫東文章を観られるというだけで…
どんなお席でも諦めずに買った自分、GJこれを諦めなくて本当に良かった…
三部の「桜姫東文章」の上の巻。
なんだか久しぶりに観た、コロナ禍前みたいなお芝居(それもそのはず!通し狂言の前段ですからね〜)
私は通し狂言が大好きですコロナなんぞが蔓延る前は通し狂言がたくさん上演されていたのに、コロナ禍だと、やれ1時間以内の演目でないとダメだとか人数制限があるとか、そんな感じでしたが…
ようやく通し狂言
しかも仁左様&玉様で
観終わってからもしばらく戻って来られませんでした…
演目が「桜姫東文章」ですからね
私は「桜姫東文章」自体を観るのは8年ぶりくらいではないかしら遠い記憶です…(笑)
今月は配役も最高ですよ…
清玄と白菊丸の禁断の恋、それを仁左衛門さんと玉三郎さんがするのですから、最初から溶けそうでした
17年経ちました〜の口上は坂東功一さん(ですよね?)
6月には下の巻をやります、ということもおっしゃってました
次の場面では白菊丸の生まれ変わりである桜姫が赤姫の衣装を着て舞台中央にいるのですが、玉三郎さんの台詞も可愛い、なんといっても玉三郎さんの赤姫が観られるなんて… 可愛いこういう、お芝居をしている玉様が観たかったしかも姫とても美しくて可憐
桜姫は出家をしたくて、そこへ来るのが清玄なのですが、坊主頭のカツラを被ってさえこんなにもかっこいいのは仁左衛門さんくらいでは…
桜姫は前世での清玄との誓いの香箱が手の中にあって、生まれつき左手が開きません。それが清玄のお経でコロッと開いて…
桜姫こそが白菊丸の生まれ変わりだと悟る清玄。
しかしですよ、この場面を支えるのも
おつきの長浦役が上村吉弥さんもう一人のおつきは中村京妙さん(でしたよね?)、長浦の相手役?の残月には中村歌六さん、そして姫の家臣役には中村錦之助さん、奴には中村福之助さん
そうだそうだ、こんな風に素敵な役者さんたちを一度に観ることができるのが通し狂言だよ〜
桜姫の手が開いて五体満足になったならと求婚してきたのが入間悪五郎(中村鴈治郎さん)
鴈治郎さん、悪役似合うんですよね〜 そしてお顔にどことなく坂田藤十郎さんの面影が
次の場は桜姫が閉じこもって剃髪をしようとしているところ。
そこへ釣鐘権助が悪五郎からの御文を届ける!
権助の仁左衛門さんは、シュッとして目が鋭くてかっこいい…
権助が釣鐘の入れ墨を見せた時に桜姫が反応する。
玉三郎さんて、なんて上手いんだ…
明らかにそれを見て動揺、明らかにそわそわ。
人払いをした上で権助に
「そちゃ去なさぬ…」と言った表情が
俗な言い方をすれば『メスの顔』。わかりますか?明らかにあることを期待した女の表情です
それが、まるで女神が誘っているかのようにふわっとして美しく…
ああ!こりゃ誰も帰れませんよねって感じでした(笑)
決してあざとくなく、無垢な女神の誘いですなんて美しい…
ここは俗っぽくなり過ぎたり現実世界っぽくなりがちだと思いますが、玉三郎さんはそんな風にはならずそんな次元を超越して美しいまま、女神のように魔法をかけるように誘う玉三郎さんは凄い…客席の私も魔法に捕らえられました
少しずつ近づく仁左衛門さん
そして「そなたの女房とやら」と言う桜姫
権助も乗り気で、
ここからは美しく素敵な仁左衛門さんと麗しく素敵な玉三郎さんのめくるめくイチャイチャ(エチエチ)なラブシーンが
仁左衛門さんが脚を出し、玉三郎さんの座ったお膝(というかもっと上)に踵を置いてグリグリとする
こんなの親しい男女じゃないとしないだろー!という仕草であり、いかにも江戸時代の浮世絵にありそうな仕草でもあり
玉三郎さんの桜姫、美しいのでその胸元に仁左衛門さんの御手が入って…
信じられないものが展開されておりました…
麗しく素敵なお二人が帯を解き合う様子なんてですね…
完全に麗しさのキャパオーバーツイッターに「尊死」という言葉がありますが、まさにそれでした
竜雲はドキドキしちゃって、マスクの下でこんなでした
ちょっと待ってちょっと待って
呼吸がおかしくなりそうでした
このシーンが終わってからむせている人がたくさんいましたが、わかります
これは息が大変です私もどうしようかと思いました窒息するかと思いました
この美しさ、この尊さ、
永遠にしてもらっていいですか?
って感じでした…
むしろ、自分が永遠となってこの中に留まりたい…
松竹さん、これはヤバイですよ
こんな素敵な舞台をぜひ映像作品に残して、永久保存版にしてもらってDVDにして販売してもらっていいですか
仁左衛門さんと玉三郎さんで、しかも「桜姫東文章」で…これは残すしかないですよ
この尊さ、この美しさ、この素敵さをこのまま通り過ぎるだけにさせないで、松竹さん
ぜひDVD化を
コロナのせいで遠征をすることが叶わなかった方々にも、座席数も減らされている昨今、チケットが完売で来られなかった方々にも観てもらう方法を取るべきですし、観た者もあまりの素晴らしさでそれを永遠に愛でたい
そして、何年も何十年も先の人々にも観てもらいたいではありませんか
これを通り過ぎさせるだけにするなんて、そんなバカなことはない
片岡仁左衛門さんと坂東玉三郎さんですよヤバいですって(笑)この世の中に於いてエポックを作っています!
エポック=時代を作る大きな出来事です
ぜひこの舞台はDVD化を望んでやみません。
「桜姫東文章」のポスターなんて、たったの数日で売り切れました
松竹さん、ビジネスチャンスです
こんな、百年後にもここまで素晴らしい舞台が見られるかどうかわかりませんよ!
大袈裟でなくそれくらいの舞台です…
松竹さんにはここでガッツリとビジネスをしていただくことを望みます。
歌舞伎ファンが全国に何十万人いるかわかりませんが、これはほとんどの人が興味あると思いますし、ほとんどの人が買うと思いますよ
私は今日になっても、まだ昨日の物語の中にいたいです。戻って来たくない。今から仕事だなんてどこかにやってしまいたい(笑)
しかし私、二階の後ろのお席で良かったのかもしれません一階の間近で観たら頭が爆発したかもしれません(笑)そのくらいドッカーンときました素敵な方と素敵な方の相乗効果のとんでもないこと!くらくらしますよね
興奮したところで、レポはつづく…