私の絵の描き始めは、毎回のことですがそれはそれはひどいものです(笑)
毎回『ねぇ、これ描けるの?ほんとに!?』と自分で思わないことはありません
そこでやめてしまわずにやることが肝心
中村橋吾さん@八剣玄蕃を描いた時のプロセスです。
最初は…こんなでした
いつも最初は誰だかわからない状態です
なんとなく鼻筋とか目の周りとか額の髪を黒く塗ったりした段階です。
目を直しました。
この辺りでやっと顔ができた感じ
ここの黒は何かな…といった感じです
私が歌舞伎を好きなところは、いい役者さんは舞台の上で発散する力が凄いこと
3階席までその力は届きます
それこそが、舞台から感じる『ほわ~ん』になるのかな(笑)
それを身体全部のアンテナで受けて、絵を描く時に入れるようにしています。できているかできていないかは別なんですが、理想と云いますか心構えの問題です(笑)
描く時に私が疲弊すればするほど、ああこのお役にはそれだけの力が入っているんだなぁということを感じます
この、八剣玄蕃を勤められた中村橋吾さんは力強く敵役としてお芝居を引き締めていらっしゃいました 竜雲、描いてて疲弊しましたので(笑)強い力でした
舞台と客席のエネルギーのやりとりということは猿之助さんも言っておられましたね。
それができる歌舞伎は本当に楽しく、ウキウキワクワクの面白いものです
実際の舞台の力、空気を留めたいというのは私が一生かけて挑む理想です
そして少しでも舞台の空気を絵でお伝えしていければいいなと思っております
がんばりま~す