伊達の十役@八月花形歌舞伎 | 油絵で歌舞伎! KABUKI OIL PAINTING

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絵師のはしくれ、西本竜雲のブログです。自分で描いた歌舞伎役者絵をこちらでご紹介させていただきます。ほぼ毎日歌舞伎関連のことを綴ってます♪★励ましのお便り、歌舞伎の役者絵(油絵)のご依頼等はryuun . kabuki . pictures@gmail . com まで♪←スペースなしで

皆さん、おはようございま~すラブラブ 


アイコンを歌舞伎顔にしてからぺタが減りました(笑)まいっか。一応このブログの管理人はタヌキによく似た顔の歌舞伎女(かぶじょ)2年生です。こわいお兄さんじゃありませんのでよろしくどうぞ~音譜


さて、先日 「伊達の十役」見てきました~ニコニコ

早替わりはおもだか屋さんのお芝居でだいぶ馴らされているので、「からくりはわかるであろう」と思っていましたが・・・わかりませんでしたw ほんとに早いですし、しかも花道ですれ違っている間に役が替わるのなんて、見ながら「どうなってるの・・・」って思わず声が出てしまいました!!

裏で海老蔵さんは走り回っておられることだと思いますが、ほんとに早かったです。


市川海老蔵さんが勤められた十役。物語の最初に口上があるのですが、善悪に分けて解説してくれたのでとても解り易かったです♪「4時間で何十回も着替えるなど、皆様のご声援なくしてはとても勤められません。普段の十倍のご声援を」と言われた海老蔵さん。やはり面白い方ですw 


歌舞伎の早替わりは、ただ替わるのを見せるだけではなくて、お話も面白いところが素敵だと思います。この「伊達の十役」も四世 鶴屋南北が書いたもので、昼の部の「桜姫東文章」と同じ原作者なんですね~。 


鶴屋南北は怪談ものが大好きなんですね。「桜姫東文章」でも僧の清玄がゾンビみたいになっていましたが、なんと「伊達の十役」でも幽霊話が!! 

お殿様の愛人である高尾太夫が、「殿様はもうすぐ結婚されるのだから、お心を乱す高尾太夫はお家のために斬り殺そう!」という家来衆に殺されるのですよ。(ムチャクチャですよね。高尾太夫がかわいそう!) 


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で、恨んで化けて出るのです。怪談話まで見れるとは思わなかったので盛り沢山な内容にびっくりしました! (伊達の十役の場合、殺すほうも殺されるほうも海老蔵さんが勤めていたので、それも面白いところw) 


次の幕では「伽羅先代萩」のお話になります。有名なので、歌舞伎女2年生の私もよく題名は見かけたり、「政岡」という大役で有名な名前は知っていたり、写真は見たりしていました。まさかそのお話まで入っているとは音譜 この場では悪役女(仁木弾正の妹)の八汐の市川右近さんの睨みも凄かったですキラッ


十役なんですが、一番かっこよかったのが仁木弾正(にっきだんじょう)です!
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そりゃーメインのポスターになっちゃうわけですわ。

鼠を操る妖術使い。僭越ながら、イチバン市川海老蔵さんという役者さんの色を生かせる役かと。この役は文句なしにかっこいいです!私も、仁木弾正には惚れていいです(笑)


荒事の役でもう一つ 荒獅子男之助 という人物がこのお話に出てくるんですけれども、ここまでしないくらいが一番好きかな。
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今回の十役の中では仁木弾正が一番はまり役だと思いました合格 


なんとこの仁木弾正、妖術で天に上っていくのですが、その時が宙乗りなんです。 


今まで私が見たことのある宙乗りは・・・なんていうのかな、華やかな感じのものでした。源九郎狐が吉野の空を飛んで行ったり、ヤマトタケルの魂が羽ばたきながら飛んでいったりと。 


しかし仁木弾正の宙乗りは想像していなかったものでした!天に向けて、見えない階段を昇っていくのです。それが厳かで!! こんな宙乗りもあるものかと、感動してしまいました。厳かでかっこいい!

ここは私も「成田屋!」と大向こうをかけて声援♪ 本当に素晴らしい宙乗りでした。 


あと、最後のほうの幕で、なにやら細川勝元がメインの場があるんですが、そこも古典的なお芝居をかなり見せてくれる場なんですが・・・すみません!私は世を忍ぶかりそめの仕事の方の疲れが抜けていなくて、この場の時、あんまりお芝居に集中できなかったのですあせるもったいない! 

なので、「伊達の十役」をご覧になられた方で、細川勝元公が主役の場面について語ってくださる方があればコメント欄にて所感などお寄せいただければありがたく存じます。(なんという歌舞伎ブログ汗



あと、土手の道哲という悪坊主(坊さん)が出てくるんですけども、その悪坊主も味があってよかったです♪ 
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「これだから悪役はやめられねぇ~~!!」って、いい人たちの役もやりながら同じ役者さんが言われるので、尚更面白かったですw 


私、歌舞伎の悪役 けっこう好きかもしれません。魅力のある悪役が多いですよね音譜 人間味があるというか。勧善懲悪のヒーローものも見ていて気持ち良いですが、魅力ある悪役の華もまた捨てがたし合格 


あと、コミカルな役が素敵な、橘屋 市村萬次郎さん。政岡が出てくる場では栄御前の役でした。初めてこういう役で拝見いたしました。威厳と美しさのある素晴らしい佇まいでした。「おウメ婆さん」で見知った役者さんですが、威厳のある女形の役、美しく素晴らしかったです!! 好きな役者さんのひとりです。


「伊達の十役」は、最初は見ないかなと思っていたのですが、見ることにしてよかったです♪お話も面白い演目でした。


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