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そんなマークがイチローの周囲をヒラヒラと舞うようだ。アメリカン・ドリームどころではない。仰天の契約内容がこの日のオリオールズ戦前に明らかになった。
AP通信によると、今回マ軍とイチローとの間で成立した契約では新規契約料として500万ドルが先に支払われ、年平均1700万ドルの年俸のうち、毎年1200万ドルは振り込まれるが、残りの500万ドル(約6億1000万円)は後払い。その総額は引退した翌年の1月から5.5%の利子が付いて支給が始まる。マ軍はすべてを払い終えるまでに、最短でも2032年までかかるという。
シアトルの地元紙は「これはイチローがチームに経済的余裕を与える契約内容」と、ある代理人の言葉を引用。「後払いとなるお金は第三者機関に預ける必要もなく、マリナーズは投資に利用したり、新しい選手の獲得にも使うことができる」との解説記事を掲載している。
つまり、来季から2012年までの5年間で、イチローは約30億5000万円を球団に“貸し出す”ことになる。代理人がいうように、イチローも“浮いた”資金をチームの補強に役立ててほしいと考えているのかもしれない。
一方、仮に5年契約満了後の39歳のシーズンで現役を引退した場合でも、イチローは59歳まで毎年約1億6090万円(均等割りの場合)を手にできる計算。まさに仰天の契約内容だった。
この日のオ軍戦に「1番・中堅」で出場したイチローは、5打数2安打1打点でマ軍の6-5勝利に貢献。同点の八回には無死二塁で大きな右飛を打ち上げ、走者を三塁に進めて決勝点をアシストした。
「前の打席で進塁させることができなかったし、かといってバントのサインが出ないし、プレッシャーはかかるわね」
この勝利でチームはア・リーグ西地区首位のエンゼルスに1.5差接近。マ軍が“イチローマネー”の恩恵を受けるのは来年以降だが、天才の残留は目に見えない「プラスアルファ」までも生み出しそうな気配だ。