一目「雲」突破・・・切り返すも伸び悩み | 株式祇園精舎

一目「雲」突破・・・切り返すも伸び悩み

今日の東京株式市場は反発しました。


日経平均 13,579.16(+31.34)円
TOPIX 1,314.39(+2.93)
Vol. 170157万株
225先物 13,620(+60)円
225mini 13,625(+70)円


日経JASDAQ平均 1,450.31(-2.07)円
マザーズ指数 613.91(+4.94)
ヘラクレス指数 988.65(+1.03)


USD/JPY(16:00) 102.88-93



一目均衡表の「雲」突破は昨年の11月1日以来でした。そのときからみると雲もかなり低位置にあるのですけど。


日経平均 一目均衡表



225


昨日のNY市場は下落しました。AT&Tやデュポン、マクドナルドが発表した1-3月決算は概ね好調だったものの、先行きは慎重な見通しを示したことから利益確定売りに押される展開となりました。


DJIA 日中足



DJIA


CME225先物 15分足



CME225F


ユーロドルが1.6ドル台に乗せたことを背景に、連動性がある原油の騰勢が強まり、一時120ドルに接近し、エネルギー株は確りしていたものの、消費の減退懸念から相場の重しとして意識され、下げ足を速める展開となりました。また前日夕方に決算を発表したテキサス・インスツルメンツの業績見通しが失望感を誘う形でハイテク株の下げもきついものとなりました。CME225先物は大証比5円安の13,555円となりました。



市場筋による寄り付き前の外資系証券の売買注文動向は、売り2850万株、買い1760万株、差引1090万株の売り越し、金額ベースでも売り越し観測となりました。朝方の気配はメガバンクやハイテクの一角に売り優勢となっていました。寄り前のSGX225先物市場では13,505円で寄り付き、その後13,475円あたりまで下げていきました。オープニングは先物で売り気配で始まり、13,460円で寄り付きました。現物の始値は前日比92.26円安の13,455.56円、現物のSQ値は102.06円安の13,445.76円となりました。その後の先物市場ではそれ以上売り叩く動きは限定的、13,480円から上下20円での売り買いとなっていましたが、9時15分から先物に断続的な大口の買い物が入り、一気に戻し基調となっていきました。


9時15分からの先物の歩み(大口買い)
9:15 13,490@398枚
9:15 13,500@538
9:15 13,510@198枚
9:16 13,520@400枚
9:17 13,530@100・112枚
9:18 13,540@224枚


このような形で買い進まれ、先物は13,580円近辺まで買い進まれ、9時37分にはTOPIXが切り返し、9時40分には225もプラスとなっていきました。その後は先物市場では前日の終値近辺での売り買い交錯となっていきました。その後も10時台に掛けて13,560円を中心としたレンジ相場の展開となっていきましたが、次第に煮詰まる形となっていきました。そして10時35分から先物に再度大口買いが入り、上げ幅を広げていきました。


10時35分からの先物の歩み(大口買い)
10:35 13,580@194枚
10:35 13,590@230枚
10:35 13,600@300枚
10:36 13,610@100枚
10:43 13,620@200枚
10:43 13,630@100枚
10:45 13,640@120・100枚
10:46 13,650@300枚


このような形で13,660円まで買い進まれました。その後前引けに掛けては13,650円をはさんでのもみ合いとなりましたが、前引けは225現先、TOPIX現物が高値引けとなりました。


225先物 日中足



225F


SGX225先物 日中足



SGX225F


USD/JPY 15分足



USD_JPY


JGBF 日中足



JGBF


昼休み東証立会外のバスケット取引は291億円成立し、市場では「買い決め優勢」との観測となっていました。また、相対で1241億円成立したとの観測もありました。後場寄り前のSGX225先物市場では、寄り前に、ロイターで


米メリルリンチ<MER>など大手金融機関、総額130億ドル超の社債発行


とのニュースフローが流れ、13,660円で寄り付いた後は13,695円まで買い進まれる展開までありました。後場寄りは、先物で40円のギャップアップ、現物は48円ほど高いところでの始まりとなりました。その後先物に断続的な買い物が継続して入り、12時38分に先物で今日の高値、13,740円まで買い進まれる場面がありました。現物も12時41分に今日の高値、前日比169.23円高の13,717.05円を付ける場面もありました。その後は13,700円台を固めつつあるような展開となっていましたが、13時台に入るとややダレ気味の展開となっていきました。そして一時13,660円まで売られ、伸び悩む場面もありましたが、その後は買い戻しなどが入り、再度13,700円台を挟んでの売り買い交錯となりました。14時台に入ると、買い方の戻り売りや短期筋の手仕舞い売りの動きが活発化、次第に伸び悩み、13,650円近辺での売り買い交錯となっていきました。しかし、終盤に掛けてはさらに伸び悩む展開となっていき、そして引けのインデックス売買では、市場観測で売り34本に対して、買い12本となり、差引22本の売り超となったことから、直近の値から35円ほど安いところで引けました。引けの状況では9983 ファーストリテイリングで50円安などとなっていました。その後の先物市場ではやや買い優勢の展開となり、現物に対して225では40.84ベーシス、TOPIXでは1.61ベーシスのプレミアム(順鞘)状態で引けました。


その後のイブニング・セッションではGLOBEX米株先物が堅調に推移していたことから、強含みで推移しました。 結局、


O:13,620
H:13,650
L:13,620
C:13,640 (+20)


このような四本値となりました。



ボリュームは昨日よりは増加したものの、低水準は否めないところでした。東証一部では、出来高17億157万株、売買代金は2兆761億円となりました。先物市場でもそれほど商いは膨れ上がらず、225では9万8690枚、225miniは28万8627枚となりました。



オプション市場ではコールがやや買い進まれました。


225オプション5月限 相場表



225OP


今日のところは、朝方は対象原資産が安く始まったことを受け、プットに買い優勢、コールは売られる展開で始まりました。しかし、原資産に大口買いが入る展開となると一転してコールが買われ、プットが売られていく展開となりました。ただ、原資産が伸び悩んだことからコールは小幅高、プットは小幅安程度で収まる形となりました。IVは昨日とほぼ変わらずといった感じで、原資産価格に沿ったプライシングがなされていたような感じでした。プレミアムからは当面は13,500円を中心としたレンジに収斂するのではないかとの見方が強いようです。建玉はプット13,000円で2775枚増加、13,500円で1104枚増加が目立ちました。



新興市場はまちまちとなりました。日経JASDAQ平均は小幅安となりましたが、マザーズ、ヘラクレスは小幅高で推移していました。ネット関連の一角に投資判断の引き上げがあり、それが他の銘柄にも波及していきました。



今日のところは、東証一部では、


値上がり 862
値下がり 712
変わらず 143


騰落レシオ(25DMA) 127.63


となりました。規模別では小型がやや強い展開となり、


小型(+0.40%) > 中型(+0.29%) > 大型(+0.16%)


といった順となりました。業種別では33業種中21業種がプラスとなり、原油高を背景に石油、鉱業、卸売などの市況関連が強い展開となっていました。半面で空運、保険、輸送用機器がさえない形となっていました。


TOPIXでは、プラス寄与度トップは8031 三井物産 、以下8058 三菱商事4502 武田 の順となり、指数を1.781ポイント押し上げました。上位には市況関連が目立っている感じでした。半面で、マイナス寄与度トップは7203 トヨタ 、以下8306 三菱UFJ7751 キヤノン の順、指数を2.132ポイント押し下げました。上位には国際優良株の一角がさえないといった感じでした。225では武田がプラス寄与度トップとなり、5.329円押し上げる半面で6971 京セラ がマイナス寄与度トップとなり、指数を8.199円押し下げました。



今日のところの相場に関しては米株安を背景に安く始まったのですが、途中からやたら


公的資金の買い観測


といったニュースフローが飛んでいました。立会外・相対でもMSCIまたはTOPIX(諸説あり)で1241億円のバスケット商いが成立しており、どうも大口の買いが入っていたのではないかとの思惑からディーラーなどの短期筋が売り方の踏みあげを狙って買いを入れたといったこともあったのではないかと思われます。しかし、この話が本当だとすると、いよいよニューマネーが入ってきたのかな?という感じでもありました。伸び悩んだことに関しては、やはり決算前ともあって一応の裁定解消売り、もしくはインデックスのウエイトを減らしておこうとする向きが売りを出したことが要因だったのではないかとも思われます。決算本格化を明日に控えてポジションを落としておこうとする向きもあったようで、このあたりは慎重な値運びになったのも仕方がないところなのかもしれません。



今日は裁定買い残の公表がありましたので、これについても少し触れておきます。


裁定取引に係る現物ポジション(4月18日現在)


裁定買い残 3,000,009百万円 +105,364百万円
東証一部時価総額に占める買い残比率 0.71%


となりました。買い残は順調に積み上がり3兆円に乗せてきました。別段重いとは思わないものの、先週も述べたようにやや買い残の積み上がりピッチが速い感じも受けます。信用残が減っていますのでそれだけ仮需全体からみれば重くはならないといえるわけですが、このペースで積み上がって何かのアクシデントが起こった場合には少し下げピッチも速くなる可能性もあります。時価総額に占める買い残の比率の限度目途としては1%が目安とされますから、ここで過熱感を示すものでもないですが、ここまで積み上げられる相場環境ではないことも確かなところでもあり、これから一段高くなるにはやはり実弾買いが欲しいところでもあります。




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