3年前は住金もユニチカも祭り対象銘柄でした・・・超低位株祭りを考える | 株式祇園精舎

3年前は住金もユニチカも祭り対象銘柄でした・・・超低位株祭りを考える

今日の市場で最も注目を集めた銘柄は 5721 エス・サイエンス でした。出来高ランキングトップ・値上がり率ランキングトップ2冠を達成しました。もう凄いですね。ただ唖然としてしまいます。


ところで、現在上場している銘柄で2桁以下の銘柄は、


5721 エス・サイエンス
5856 東理ホールディングス
8107 キムラタン
6494 ファーネス
7884 本間ゴルフ
1821 三井住友建設
7638 シーマ
4740 ニューディール
6343 フリージア・マクロス
9822 なが多
9968 イチヤ
9472 エスコム
1844 大盛工業
1491 中外鉱業
3306 日製麻
5955 ヤマシナ
9704 東海観光

9898 サハダイヤモンド
5103 昭和ゴム
6453 シルバー精工
3521 エコナック
6793 山水電気
6993 森電機
2758 ゼクー


と24銘柄しかありません。


これらの銘柄は、倒産銘柄・大量分割銘柄・倒産予備軍銘柄・MSCBなどによる増資銘柄といった分類がされるかと思います。従って主力株でも大型株でもありません。単なるマネーゲームに向いた銘柄です。


ところが、2002年は24銘柄だけではなかったはずで、山のように2桁銘柄が存在していました。日経225採用銘柄だけでも、


1861 熊谷組
3103 ユニチカ
3110 日東紡
5405 住金
5406 神戸鋼
5631 日本製鋼所
5701 日本軽金属
5707 東邦亜鉛
5715 古河機金
6302 住友重機
6366 千代田化工建設 (2000年に41円)
6796 クラリオン
7003 三井造船
7004 日立造船
7012 川崎重工業
7013 石川島播磨重工
7202 いすゞ自動車
7211 三菱自動車 (2004年に72円)
8002 丸紅
8003 トーメン
8308 りそなHD
8404 みずほ信託
8583 日本信販


*2768 双日HDの前身 日商岩井・ニチメンも100円割れだったと思います。


以上23銘柄、日経225のうち約1割が2桁銘柄でした。今ではみな3桁以上で、特に6366 千代田化工建設は今日の終値で1,363円ですから2000年の最安値から33倍の株価になりました。1000株単位ですので41,000円が1,363,000円になったわけです。


2002年当時、日経平均は最安値8,303円(2003年に7,607円を記録)で、現在が11,513.83円ですから66%上昇したことになりますが、これらの銘柄はその倍以上のパフォーマンスをあげてきたものもあるわけです。


当時は企業倒産が相次ぎ、有利子負債の多さなど財務リスクや、銀行の持合解消売り・不良債権問題など株式市場の需給が最悪な時期でした。また、今のようなネット取引全盛といった時代ではありませんでした(もちろんネット取引はありましたが)そういった地合ではとても今のような祭りがおきようもありません。マインドが完全に冷え込んでいましたから、こんな銘柄に投資せず、値傘株でも持っていれば安全だという気分だったと思います。ですから逆にこれらのを銘柄安いうちに仕込んでおいた人は今頃膨大な含み益を持っていたのではないかと思います。


これらの銘柄は今ではバリュー株で割安だとするものもあり、時代の移り変わりを感じます。


そういえば エス・サイエンス(旧・志村化工)も昔、日経225採用銘柄 でしたね。2000年4月の大幅入れ替えの時に除外されました。


それでは。