第五章  鳥の尾根①

 試験内容が発表されたと思えば、急にオズウェル家は慌ただしくなり始めた。学生寮に学院の生徒達が長い冬休みを終えて集まってきたからだ。皆、たくさん休んですっきりした表情で、玄関で迎えたダイクやイアンと抱き合ったり挨拶をかわしている。(ダナティアを避けているのはこの際見なかったことにする)

 アンジェルカとサラはイースの手伝いと厨房を任されることになり、ダナティアの犠牲にならないことを必死に祈りながら学生寮のなかへと消えていった。

ルーンとアーサーは角鹿の世話に学生寮の裏にある湖のほとりにある牧場を目指して歩いて行った。

「ルーンは動物の世話をしたことはある?」

「ヤギならあるよ」

「ヤギよりも簡単さ」

「角鹿って恐い? どんな生き物?」

「大人しいから大丈夫だよ。最初に挨拶をすればいいんだ」

「挨拶?」

「あと絶対に驚かしたら駄目だぞ。角鹿は最初が大事なんだからな」

 アーサーはルーンに真面目な顔でルーンに念を押すと自分の背丈ほどもある柵をくぐって一面にクローバーが咲いている野原を真っ直ぐに突き抜けて小屋の前で止まった。

「あれ? うーん……」

「どうかした?」

「ちょっと待って……あれがないと……」

 アーサーが小屋の隣にあるポストに手を突っ込んでゴソゴソと何かを探している様子を後ろでしばらく見ていたルーンだったが、どうしても角鹿が気になってしまいポストに顔まで突っ込みそうな勢いで探すアーサーに見つからないように、ソロソロと音を立てずにドアを開けてみた。すると少しだけ開いたドアから茶色くてフワフワした丸いものがルーンの足の上を横切って野原を跳ねるように転がっていった。

 ……少しだけ……先に見るくらいなら大丈夫……

 アーサーがポストに顔を突っ込ませている今がチャンス、ルーンは少しだけ開けたドアの隙間に体を滑り込ませた。

小屋に入ると太陽とワラの匂いが鼻いっぱいに入ってきた。天窓からの光が温かくて、床には色んな大きさの茶色の毛玉がコロコロと転がって風の流れる方へと跳ねていく。ルーンはその毛玉を踏まないように足をあげてみたが、次から次へと流れてくる毛玉に膝まで埋まってしまい、しょうがなくかき分けて進んだ。

「うわぁ……」とルーンは心のなかで声をあげた。










よろしければぽちりと!

1日に買ったパソコンがまさかの13日で壊れて修理に出してました(笑)

でもなんだか…帰ってきたパソコンからガリガリとかゴリゴリとか

変な音がするんです(-"-;A

まさか、やっぱり…また修理に出さなきゃいけないかなぁ…と思いながら

頑張ります。