女の欲望アームカバーを手にしたわたくし。

女としての自覚が芽生えたのか。
体調が上向いて来たからか。
(※当社比)


突然、美に目覚めた


まずは昔買った、うん十万円の美顔器を引っ張り出す。
せっせと美容液を導入。


うん。
なんか最近可愛い気がする。
(※当社比)


重要なのでもう一度言う。
当社比である。



お顔だけではない。
ファッションにも興味が出てきた。


これは大変なことである。
去年の私は、
「服?着れたらよくない?」
という境地に達していた。


そういえば、友人から言われた。
「肩周りを隠せば何とかなる」
と。


何とかなるとは。
何が何とかなるのかは不明だが、
とりあえず肩周りを隠す方向で考えてみる。


必死に検索する。

涼しいスカーフ。

首に巻いても暑くないやつ。
肩周りを隠せるやつ。


探す。
探す。
探す。


そして、
わからなくなった。

人は検索しすぎると迷子になる。

私は肩周りを諦めた



数日後。
今度は足が気になった。

夏の登山で履くレギンス&ショートパンツ。
以前はレギンスが余っていた。

まさかのブカブカ。

干物にも限度がある。

しかし最近は食欲がある。


もしかして。
もしかしたら。
いけるんちゃう?
  

体重計には乗っていない。
現実は見ない主義だからだ。


履いてみた。
ピッタリだった。


おお。
これは。
もしかして。


鏡の前でポーズを取る。

横を向く。

正面を向く。 

もう一回横を向く。


うん。干物。

いや。するめ。



しかし自分の評価は信用ならない。
友人に写真を送った。


「これありかね?」


返事が来た。


「ありっちゃ、あり」


なんとも言えない。


ありなのか。
なしなのか。
どっちなのか。


さらに続く。
「子供みたいやけど大丈夫✌」


大丈夫✌とは。
何が大丈夫なのか。
何一つ大丈夫な気がしない。


私は悟った。
女の欲望アームカバーを買い、
美顔器を引っ張り出し、
レギンスまで履いてみた。


しかし現実は厳しい。

去年の私は干物だった。

今年はするめになったと思っていた。

違った。

どうやら私は、

小学生になったらしい。