看護師歴32年 「ただ在るということ 〜看護師として見えてきた今ここ〜」

看護師歴32年 「ただ在るということ 〜看護師として見えてきた今ここ〜」

看護師として多くの人と関わる中で見えてきた
心の苦しみや条件づけの仕組み

「何かになろう」とする力を少しゆるめ
今この瞬間を静かに生きるための気づきを綴っています

 

 

体は免疫系を通して

攻撃と防御をしています

 

自分の細胞と外から入ってきたウイルスや細菌などを識別し

生命を守るために反応します

 

心はどうでしょう。

心も「私」と「あなた」を分け
「私にとって良いもの」「悪いもの」をつくります

 

良いものは得ようとし

悪いものは避けようとする

 

そこには
「自分を守らなければ」という恐れがあるのかもしれません

身体に起きることも同じです

 

悪寒

発汗

発熱

痛み

それは身体に起きている自然な反応です

 

私たちは

「これは悪い」
「早く治さなければ」
「私にとって良くない」

と意味づけを加えていきます

 

人間関係でも同じです

 

誰かとのやり取りで怒りが起きたとき

「私は怒っている」
「相手が悪い」
「こんな感情は持ってはいけない」

と、すぐにラベルを貼り

物語をつくります

 

そのラベリングを外してみたらどうでしょうか?

 

怒りという言葉さえ持ち込まず
身体に起きている熱さや胸の締めつけ

呼吸の変化をただ感じる

 

「これは何なのか」と決めつけず
ただ、起きているものと共にある

 

すると、それは固定されたものではなく
青空に現れた雲のように

現れて
そこにあり
そして消えていくものなのかもしれません

 

「あるがまま」とは
何か特別な状態になることではなく

今起きていることに
余計な意味を付け加えないこと

 

そして、

何もしないということでもありません

 

熱があれば休む
痛みがあれば必要な処置をする
危険なら離れる
必要なら相手に伝える

そのとき、その場でできることをする

 

反応をなくしてから行動するのではなく
反応があるまま

それを掴まずに見る

 

ただ起きていることと共にいて
必要なことをする

 

もしかすると、
それが「あるがまま」なのかもしれません