先週金曜15日初日に駆け込み鑑賞しましたが、余りの内容にリメイク案が先走って投稿してしまいましたー翌日には、落ち着いて感想を書きましたが・・・X(旧ツイッター)で見る限りには、称賛する意見が多かったので、強い意見は控えていました。

昨日、試しにネット検索で米国の様子を伺ってみましたら・・・

 

■米国本国でも興行的に振るわず■

 見た時点で予想はしていましたが、米国本国でも初日興行振るわず、批評家からも批評されていると、検索トップに上がっています―ファンもはっきり意見しているように見受けられますし、日本でもその風潮になっているようなので、もう少し踏み込んだ批評させて頂きます。

 

■作品としては■

 ストーリーとキャラ構成では満点で、ディズニー物では珍しいー戦火を経験して強烈な平和主義者となったーマグニフィコ王の性格と過去描写が、過度なミュージカル場面と100周年へのオマージュ演出で陰るところが、完全に悪役として扱われてしまい、彼に改心する機会すら与えない全く救いのない終わり方になっています。

 マグニフィコ王の扱いは、今日的に非常に問題あるように感じます。

 これは、まさに≪どんな悪党も許さない≫という、米国的正義の常套表現に他ならないですー全く彼の過去の描写が生かされないどころが、≪独裁者は絶対に許されない≫という米国的正義を、マグニフィコ王以上に押し付けているしか思えません。

 

 以前から、≪ディズニーが描く王様は庶民的≫という声が聞かれ、実際にウォルト時代の中世王権時代物は、舞台に演じられた芝居のようで《当国の観客-子供たちには楽しめるけれど》と感じられるものがありますがーこれについては、その他のアニメ会社作品にも同様に感じられるので、米国ではそういう王侯貴族文化歴史は表現しにくいというか、感覚がつかめないのかもしれませんね。

 マグニフィコ王が書斎に吊るした半ば焼け焦げた飾り旗は、彼が王侯貴族出身を示すアイテムではないかと、今になって思うようになりましたーそれに、焼けた所に両親と手をつなぐ少年のシルエットがありましたが、それは少年時代のマグニフィコ王と彼の両親ではないかと、思います。

 

■ディズニーの今後の課題■

 ≪王権物≫制作時には、1年ほど準備期間を置きー舞台となる時代の専門家を招いて、シェイクスピアなどの劇作品を徹底的に研究してから、制作した方がいいと思います。

 その後は、やはり「ウィッシュ」の完全リメイクを希望-真面目な話、これはリメイク以外はどうしようもないです💦