今回は、TV版ファーストガンダムで特に人気ある第15話「ククルス・ドアンの島」で、その前後にある「母よ・・・」「時間よ止まれ」を合わせてサブストーリー三部作で、《反戦》のテーマが色濃く表現されたー「ガンダム」を知らない人も堪能できる内容になっています。

 話の時間軸は、地球降下まもなくでなくオデッセイ攻防戦前に変更され、周辺の状況や登場人物が大きく変更されていますが、あくまで《青年兵士が敵方の脱走兵との出会い》を描いたーこれまでの日本アニメでは珍しい《戦争記録映画》のような作りです。

 

 「ドアンの島」あるのなら、「母よ・・・」「時間よ止まれ」も一つにまとめて映画にして欲しいですね、個人的にはw

 

 「母よ・・・」「ドアンの島」「時間よ止まれ」のサブスト-リー三部作こそがガンダムの原点です。

 

 今回のと似たよう内容で、フランスSFアニメ映画「ファンタスティック・プラネット(ラ・プラネット・ソヴァージュ)」も、原作である「オム族がいっぱい」に沿ってリメイクしていいのではないかと思っていますー「ファンタスティック・プラネット」自体もいいのですが、ルネラルーさんがかなり幻想的に描写したので原作の《オム族も自分たちの先祖である地球人の負の過去を認識をした上でドラーグ族と相互理解し共存していく》というテーマが薄れているように感じていましたので、今の時代なら原作版で作成した方が真に迫った内容になると思いますーこういうのは、日本側からリメイクか映像化希望出したら許可されるのでしょうか←そもそも、それを求めるのに原作者の血縁者なのか版権処なのか分からないのですが、原作の英語翻訳出版はフランス大使館でのプログラムの一環だったそうなので、そういう経緯で出来るかもしれません・・・日本だと、やはり似た設定で制作された「時空要塞マクロス」辺りになるのでしょうか?サンライズとの共作で見たい気も・・・

 

 話がかなり脱線してしまいましたが、映画「ドアンの島」はこれまで無料放送局で見れるガンダム物で一番しんみりとした作品だと思いますーポケモン映画「蒼海の王子マナフィ」同様に、《小さな子供を優しく愛おしく見守る》空気に包まれた空間を、ジオンの追手によって壊されそうな所をガンダムとホワイトベース隊が守ろうというー優しい世界が描かれていました。

 確かに、ドアンが必死に隠していたジオン軍の大陸間弾道ミサイルが発射されるという、緊迫した場面もありましたが、それすら子供たちを優しく包み込んでいく素敵なラストにーあのマ・クベさんも笑いながら去っていく様子もやさしさに包まれた描写です・・・あのマ・クベさんがそんなことしたので最初、廊下で怒鳴るのかと思いましたらきれいに退場為さったので、周辺の部下同様にびっくりしました。

 

 今回の作品で、《ガンダムでもこんな優しい作品が描ける》と証明されましたーこれからは、そうした作品が日本で沢山作られるのを期待します。