画像検索で原作本画像を見れると、アニメとは違う宇宙船サジタリウス号やトッピーたちの立ち姿に、驚きましたーツイッターで、ファンの方から(原作者のロモリさんからではなく)原作について色々レクチャー受けました-

 

 

1.    トッピーたちは、宇宙パトロール隊員
 画像検索にあった原作を見ていても、何かの調査団か宇宙連邦雇われパイロットなのかと思っていましたが、パトロール隊と教わった時はビックリしました。
 傍から見ると、そうとは見えない4人組w
 ・・・言われてみると、銃器を手に未開の地を突き進むトッピーたちの姿は、調査団というよりはレンジャー部隊ですよねw

 

 

2.    アニメで大変更なされた設定
 動画サイトでパイロット版見ましたが、
《子どもたちが心ときめく宇宙アドベンチャーとして制作しました》
という字幕と共に、原作4巻分を濃縮したー制作会社を表記しなければ、フランスイタリア当りのアニメ制作会社で作成したのではと思うほど、全く日本的でない白昼夢的濃さが5分ほど、続きますーその映像には、TVシリーズのBGMが入っていました。
 その動画にはおまけとして、初回番宣映像も見れるようになっていました-それを見ると、放送ぎりぎりまで内容やメインタイトルが決まっていないという事が分かりますー相当制作側でギリギリまで作り込んでいた様子が伺えられます。全体が定まっても、ナレーション(トッピーこと島田さんによる)で美人教授と強調しまくっていたのには笑ってしまうものがw👈全くの誇張宣伝でない所が日本アニメーションらしさを感じますねw

 

 
 宇宙パトロール隊員がまさか宇宙の便利屋にとらばーゆするとは、原作者のロモリさんも思わなかったでしょうねw
 特に、野生児で化け物に変身してしまうシビップが、心優しい宇宙の吟遊詩人もとい歌姫にとらばーゆするとは、夢にも思わなかったでしょうねw
 最近、ロモリさんが原作をリニューアルしてネット掲載活動しているようですー日本語翻訳版も出版する話もあるとか・・

3.    原作色が濃いファーストシリーズ(#1~26)
 大まかに3エピソードでまとめられていますが、本当は原作4巻全て入っているようです。
 

 

 その前に、企画用に異色の日本人SF作家ヨコジュンこと横田さんが森下一仁さんと、原作を元に13話分作成されていた事が、去年、神保町で開催された回顧展で紹介されていました。
 私も回顧展見に行きましたが、そこでトッピーたちが宇宙パトロール隊として書かれていましたー
 確認できたのは、
《①謎の惑星②案内人、シビップ》
ーすでに、ベガ星とシビップの設定がありました。
 ここで、原作でのトッピーたちの設定知らなかったので、そういう風に書かれているとツイッターしましたら原作知っている日本のファンからそういう設定と教わりましたーちなみに、このツイッターに脚本作成協力なされた森下さんからもコメント頂き、
《原作を見ながら作成していた》
というエピソードがあったので、その事で聞きましたら
《横田さんから、「こんな漫画あるよ」と声かけられて》
との事でした。

 TV版に話を戻しますが、話の前半半分全てパイロット版「教授を探せ」を元にした《ムー大陸の謎》、残り後半前半は《星間戦争》後半は《ザザー星》となっていますーこれだけが放送予定だったので、話が一本につながって完結しています。
 改めて見ますと、トッピーさんたちー特にラナさん、一般の宇宙貨物船の運ちゃんとは思えないアクションしまくり。
 サジタリウス号に至っては、オンボロなのにガンダムの戦場に向かっても通り抜けられるんじゃないかと思うほどの、アクロバティックな機動力と硬さを誇っていますwwwこれは、原作の宇宙パトロール設定をギリギリに変更したのでは?、と思ってしまう宇宙活劇物になった気がしますw

4.    日本アニメーション的社会派大人味の、世界名作劇場的世界観のスぺオペ
 #27から最終回の#77までは、日本アニメーションが原作を元にオリジナル脚本を作成していく事になりますがースタッフは、東宝怪獣特撮SF物が好きでないかと思われるような演出が多く見られました。
 

 

 特に、藤本信行さんは日本のクトゥルフ作家の一人で、原作者のロモリさんと同じ感覚を持っています(ロモリさんも作品にクトゥルフの世界観を盛り込んでいます)のではまり過ぎてホラーSFになっている時も💦

 

 

 ですが、番組終了後報道番組が入る位に社会問題を取り扱っていましたー最初の26話でもそうしたニュアンスが漂っていましたが、番組提供していたNECさんや電通さんの影響なのかー絶滅危惧種/科学の負の面/戦争/独裁者に苦しめられる国民/飢饉の解決方法と、様々な形で描いています。
 基本ートッピーたちは、毎回何かの事件に巻き込まれるのですが、一般人なのに状況解決に動いていくというモノです。
 ドラえもん放送終ってから始まるので、勢い視聴年齢層が低くネットでも
《小さい時に見たアニメ》
として、怖い思い出があるというコメントが多いサジタリウス。

 

 

 

 

 

 放送当時売られていた書籍やグッズも、小さい子供が読めやすいモノにはしてますが・・・明らかに、青少年的雰囲気漂わせているサジタリ・・・実際、放送半ばになるとアニメファン青年のバイブル「アニメージュ」に、何度も表紙や特集組まれ
《今の時代は、普通の人たちがヒーロー》
と評価され、読者から認識されるようになりましたーそれに合わせて、延長の話があったようで、新OP/EDも用意されていたようですが結局お流れになってしまったそうですーこの手のアニメは、当時の日テレで藤子不二雄アニメシリーズと肩を並べるのは難しかったかもしれませんでしたね。この時期で、最期まで面倒見てくれそうな所と言えば・・どこでしょうね・・・・
5.    日本アニメーションのSF外国原作群では、コナンと双璧をなす隠れ名作
《(日テレの土日に放送された)世界名作劇場》
が、日本アニメーション社の代名詞になっていますがー創立間もない時はロボットモノを2本、それ以降も「超人ロック」など劇画風ハード系も数多く制作されています。
 ですが、《世界名作劇場》といったほのぼの家族もののイメージが強く、意外と知られていない場合が多いですー最近では、新シリーズ発表も聞こえないような状況が続いています。
 公式サイト見ると、「あらいぐまラスカル」が巨大ロボとなって汚れ物をビシバシ洗う、久しぶりの巨大ロボものを制作しているそうですw
 サジタリも含めて、忘れられているSF・ハード劇画系作品も再評価して欲しいですね。