kabeito329のブログ

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壁と糸

二話 前期中間試験!


優翔「もう五月中旬か・・・。ん、待てよ?テスト近くねえか!?」

優翔の頭の中で突然テストのことが頭をよぎる。隣でそれを聞いていた瑛人。

瑛人「あと一週間だぜ。俺はもうアプリのモンスターに全部さよならしてきたぞ。」

その一言に優翔は…

優翔「おまえ!テストのためにアプリ消すのか!?そんなに勉強に力入れられるやつなのか?おまえ!」

瑛人「何勘違いしてるのだよ少年。今更あがいても仕方ないからスマホにさよならしてきたのさ。学年内順位半分超えなきゃスマホ没収って言われてんだよ。」

一瞬にして空気が凍る。その言葉をきいたまわりすらも。そして優翔はその言葉に疑問を抱く。

優翔「それいつまでなんだ?長かったらいまからでも一日二科目ずつぐらいやれば仕上げられるだろ。」

瑛人は驚きを隠せなくなるような発言をする。

瑛人「俺がサッカーボールをリフティングし、スリーポイントラインからゴールにきめられるようになるまでだ!」

わかりにくいことを言われた優翔。

つまりこういうことである。

バスケのコートで、スリーポイントラインからボールをリフティング⇒けりあげる⇒ゴールに入れる

これをマグレなしでできるようにするということだ。

優翔「おまえ…やらなきゃ死ぬまでスマホかえって来ねえぞ…。」

瑛人「なにおう!?そんな技できたら相当かっこいいだろ!女の子たちみんなが俺をかっこよく思うぜ!そう思われたいもんだ!だからできるようになる環境を作ろうとしてるだけだ!」

優翔は瑛人の後方をみて何かを恐れるような顔をした。

薫「ふーん。誰にかっこいいと思われたいって?」

薫が後ろからやってきていたのだった。

瑛人「薫!冗談だって!本気でそんなこと思うわけないだろ!」

表情を少したりとも緩めない薫。そして彼女は言う。

薫「学年トップ10に入らなきゃ私あんたと縁切るからね。」

その言葉で瑛人は豹変する。

冷や汗が滝のように流れだし、

大きく開いた目はまばたきすらしない。

完全に焦りだした瑛人は薫と優翔に別れを告げて猛ダッシュで家に帰った。

薫「私…瑛人のああいうところが好きなんだよね。」

優翔「え?」

薫は話しはじめる。

薫「あいつ、単純でバカだけどさ、単純な分、一生懸命になれる男なんだよ。口車にうまくのせれば天才と並ぶ実力を出せるまで頑張れるやつってところが好きなんだ。」

優翔もうなづき、瑛人について話す。

優翔「まあな。あいつはめんどくさがりなところもあるけど懸命さは人一倍だもんな。むかしからそういうやつだよ。瑛人は。」

薫「けど…あいつ無理しすぎるんだよね。そこが玉にキズだよね…。」

優翔「はは、まあな。」


その頃優乃は…。

雪「はーい並んで並んで。」

優乃(雪ちゃんのバカ…!)

何をしているかというと…今日は優乃のノート一日公開日なのである。

容姿同様、その綺麗すぎるノートは、人のやる気を出させ、そして頭の中へと入っていく。

別名、『神乃ノート』とも言われている。

雪 ボソッ(里原君の写真くれれば一日ノート貸すよー。)

優乃「雪ちゃん!!!!!!」


そして里原宅にて…。

優翔「愛姉ー。調子どうよー。」

義姉の愛は中間試験の勉強などもちろんしない。なぜなら受験生だからだ。

愛「あんたと一緒にするんじゃないよ。見てみなこの点数。」

優翔が見せられたのは全国統一センター模試の点数だった。

国語 168/200

英筆 149/200

英聴 38/50

そして選択科目の現代社会は、96/100である。

優翔「…くたばれ。」

五月現在この成績。優翔は自分がこの家にいるべきなのかわからなくなる。

愛「はーっはっは!まあそんなへこまないの!お姉ちゃんが慰めのチューしてやろうか?」

優翔「ばっ、バカ姉がーっ!」

顔を真っ赤にする優翔。すかさず愛は追い打ちをかける。

愛「ははははっ!可愛いねぇ優ちゃんはー!」

優翔「うるせーっ!」


そして試験当日。

優翔(入学最初の試験!ここでリズム崩すとまじに終わる!点を取るのみ!)

そんなピリピリしている優翔に瑛人が話しかける。

瑛人「よ、よぉ…。優翔。」

優翔「なんだよ。またからかいに…!?瑛人か!?お前!?」

そこには目の下が真っ黒の瑛人がいた。

瑛人「スマホのことなんか頭から消えてたよ…。おかげさまで。ただ…」

その時にちょうど薫が登校してきた。

瑛人「薫の前でもう一回立派なことでかっこつけたくてよ。」

薫「!!」

薫はその言葉を耳にして一人こっそりと顔を赤くしていた。

優翔「そうか。お前のそういう頑張り屋なところ、薫が褒めてたぜ?お互い頑張ろうぜ!」

瑛人「お、おう…。」

瑛人はもうすでに死にそうだった。


試験の結果が返され、正面玄関に順位が張り出される。


優翔 102/238 427/700

優乃 1/238 698/700

瑛人 7/238 653/700

薫  58/238 580/700

雪  32/238 612/700

そして三年の愛は、

愛  39/239 438/500

優翔(やっちまったぁぁぁ!!!序盤のうちに学年トップ50には入っときたかったのに!…え?瑛人が7位?)

ちなみに入試の点数はというと、

優翔 395/500

優乃 479/500

瑛人 295/500のギリギリ合格(二週間前になっても勉強もしないで日照に行くといっていたが、薫に活をいれられ、準備開始。当初は125/500だったがここまでのばした。)

薫  378/500

雪  421/500

優翔(そりゃそうだよねえ!勉強日数同じで勝てるわけがないよね!)

薫「優翔。あんた入試の時私より上だったのに何があったのよ…。」

優翔「聞くな。察しろ。…!?おい瑛人!しっかりしろおおお!」

そこにはスタミナを使い果たし倒れている瑛人がいた。

薫「やれやれ…」



そのころ、優乃は。

雪「あんた…ノート貸しまくったのになんでこの順位なのよ…。」

優乃「薫ちゃんから写真もらったら気合い入っちゃってね♪」

雪「らしいよ薫ー。」

優乃「雪ちゃん!」


三話へ続く