《 朝晩の坐禅… 》
~ 緊張した木魚  ~
 
毎朝、5時前に起きて準備して
本堂の方へ向かいます。

現在は、11人の方々が一緒に修行しています。

  

 
龍雲寺には、3つの「堂」があります。

本堂        禅堂       涅槃堂 

 
お経などをあげる本堂。
私たちの宿坊となる禅堂。
大きな般若心経がある涅槃堂。 

 

禅堂から、本堂は、離れているので
寒い中を黙って歩いていきます。
まだまだ、真っ暗です。
 

 
そして、6:30から『朝のお経』が始まります。

 私たちは、入門の時、『数珠と袈裟と経本』をいただきますが、それを準備していきます。

 

ご住職さまは、優しいですが
とても厳しくもあります。 

 
なので、いつも、ご住職さまが
おられると、ピシッとします。

  

 
今日のお経は、ドキドキでした。

昨日、「明日は、朝、私がお経を読む時、木魚をたたいてください。」と言われ

上手くできるのか、ドキドキだったのです。 

 

でも、昨日
ご住職さまから、そう言われてから
私は、そのことに尽くしました。 

  

『こんな機会は、滅多にない。 

…であるのなら、やり尽くそう! 』

  

そう決めて 

経本をコピーして
 
カギとなる言葉に丸をつけ
 
何度も何度も読みながら

お経を覚え、木魚の練習をしました。 
 



 

上手く出来なくてもかまわない。
失敗してもいい。 

ただ、木魚をたたくまでの間
自分ができる限りのことをしよう!と
思いました。 

 
ご住職さまが
大きな木魚の前に、私を案内した時
ドキドキしました。 

でも、あとは、この状況を
楽しんで味わい尽くして
堂々とやりきろう!と思いました。 

 



 


 
バチが重くて、途中で汗が出てきました。 
でも、私は、ご住職さまのお経に合わせて合わせて、やり続けました。

 
終わった時、ご住職さまが
私のコピーのお経を見ました。

 
「自分で作られたのですか?」と

聞かれました。 

 

『はい。』と言うと

 

ニッコリ笑って

 
「面白い!」と一言。 

  
 
終わってから、一緒に修行されてる方々から
 
「かっこよかったです!」と言われて

ホッとしました。 

 
 
 ☆。.:*・゜

 

それから、坐禅に行きました。  

 
坐禅は、
 
室内の大きな般若心経の前   と
 
外の鯉がいる滝の池の前    を

選べます。 

 

私は、いつも、室内でしたが

今日は、寒いけど外でやろう!!と決めて 

外でやります!と手を挙げました。 



 


 
外は、寒くて、雪が降っていました。
 

 
 
しかし、その中での 外の坐禅は

とても、身が引き締まりました。 

 
 
坐禅のやり方は

特に厳しく注意を受けます。 

 
 
そして自分の心が乱れているな…と思う時

『  警  策』(けいさく)と言って 
 
背中をたたいてもらうことができます。



 


ご住職さまが目の前にこられた時 

手を合わせ合掌すると

両肩を打たれます。

  

今日、私は、この寒さに心が乱れたので
初めて、警策をしてもらいました。

ビシッ!ビシッ!と両肩が痛かったです。 

 

でも、そのとき

本当に、自分でも予期せぬ事が起きたのです。 

 

 
涙がポタポタと流れたのです。  

 

何かの迷いや執着が取り払われ

あるがままの『わたし』だけが
 
残ったようで…。 

  
 

 
毎朝、お経のとき

先祖供養もしてもらいます。 

 

今朝は
父と母の先祖供養をしてもらいました。

 
 

だからなのか… 

あるがままの私は 

このままの私で

もう一度、父と母に出逢えたような

そんな気持ちになったのです。

 
 

 

『お父さん。お母さん。会いたい…』と

素直な気持ちが湧いてきました。

 
 

 

 

そこからは、坐禅をしながら 

涙が流れてきてたまりませんでした。 

 

 
 
そして
 

全く 寒さを 感じなくなりました。

  

 
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